2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト体外培養卵子・受精卵に発現する遺伝子プロフィール解析と不妊症診療への応用
Project/Area Number |
19591910
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
久慈 直昭 Keio University, 医学部, 講師 (80169987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜谷 敏生 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (60265882)
吉村 泰典 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (10129736)
水澤 友利 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (10348716)
加藤 真吾 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (10177446)
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Keywords | 移植・再生医療 / 医療・福祉 / 遺伝学 |
Research Abstract |
本年度は、マウス各発生期卵子・受精卵のプロテオーム解析、単一卵子からのT7プロモータ法による全mRNAの増幅法の確立、マウス卵子・胚、およびヒト廃棄予定卵を用いた全mRNA増幅法の検討およびマイクロアレイによる解析を計画したが、全ての研究の基本となる卵子一個からの極微量mRNAの安定した抽出法、個々の卵子でのmRNA構成比率の検討と内部対照となりうる遺伝子の検索、QPCRによる増幅法の信頼性検証を重点的に解析した。Hlfoo,Eefla,KRAB_Chll-1,KRAB_Chll-2,KRAB6-1,KRAB6-3,KRAB6-4,KRAB6-5,KRAB6-6,KRAB6-commonを指標として、マウス単一卵子からのtotal RNAの至適抽出法とその信頼性を、QPCRによる増幅結果から検討した。まずマウス卵巣から抽出した1μgのtotal RNAを用いて合成したcDNAを段階的に希釈、QPCRにおけるInput total RNA量の検出限界を検討したところ、GAPDHを指標とすれば20pgのtotal RNAがあれば解析可能と考えられ、卵子一個のtotal RNAを定量的に解析することは可能であると考えられた。また、実際に卵子一個から抽出したRNAを用いて、同一遺伝子のCt値を求めると、1.5サイクルの差が生じることがわかった。さらに検討した遺伝子中では、H1Fooが卵子によるばらつきが少なく、Eeflaはこれに対してばらつきが大きかった。この他、マウス各発生期卵子をプロテオーム解析に向けて保存中であるとともに、T7プロモータ法による全mRNAの増幅について、試験的な検討を行っている。
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