2008 Fiscal Year Annual Research Report
日本人感音難聴の原因におけるミトコンドリア遺伝子変異の全体像の解明
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19592001
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
Principal Investigator |
松永 達雄 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 臨床研究センター聴覚・平衡覚研究部聴覚障害研究室, 室長 (90245580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
幸池 浩子 臨床研究センター, 聴覚・平衡覚研究部聴覚障害研究室, 研究員 (70415892)
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Keywords | 遺伝学 / 遺伝子 / 医療 / ミトコンドリア / 遺伝性難聴 / DNA |
Research Abstract |
本研究の目的は、これまで主として技術的な問題から実施されていなかった日本人の原因不明の感音難聴患者におけるミトコンドリアDNA変異の関与の全体像を、極めて高感度かつ効率的な遺伝子変異スクリーニング技術(DHPLC法)を導入することで解明することである。この結果に基づいて、日本人難聴者の診断におけるミトコンドリア遺伝子変異解析の位置づけを確立する。日本人の原因不明の両側性感音難聴患者から難聴遺伝子解析のために連結可能匿名化の上で現在までに提供を受けたミトコンドリアDNAのA1555G変異とA3243G変異およびGJB2遺伝子変異を除外した先天性難聴100家系および後天性難聴120家系の検体において、これまでに難聴遺伝子としての報告があるミトコンドリア遺伝子7種類(12SrRNA、tRNA Leu(UUR)、tRNA Ser(UCN)、tRNA Lys、tRNA His、tRNA Ser(AGY)、tRNA Glu)の変異をスクリーニングした。また、正常コントロールとして日本人健聴者200人から提供を受けたDNAで検討した。この結果、正常コントロールでは同定されずに難聴者のみで同定される遺伝子変異が発見され、難聴の原因となる新たな遺伝子変異と考えられた。その内訳は、12SrRNA遺伝子ホモプラスミー変異1種類7例およびtRNASer(UCN)遺伝子ホモプラスミー変異1種類3例が確定、12SrRNA遺伝子ヘテロプラスミー変異3種類各1例が強く疑われて、現在確定に向けて検討中という現況である。この成果は、ミトコンドリアDNA変異の難聴者における頻度を明らかにするものであり、将来の高感度かつ効率的な難聴遺伝子診断に役立つとともに、感音難聴の聴覚管理と聴覚リハビリテーション、遺伝カウンセリングなどに応用可能と考える。今後は今回同定された遺伝子変異を標的とするより効率の高い遺伝子解析法を開発し、臨床診断への活用を促進する。
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Research Products
(15 results)
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[Presentation] 小児難聴に対する系統的遺伝子検査を用いた遺伝学的診断2008
Author(s)
松永達雄, 加我君孝, 竹腰英樹, 山下大介, 矢島陽子, 羽生昇, 徳丸裕, 藤井正人, 守本倫子, 泰地秀信, 井上泰宏, 小
Organizer
第109回日本耳鼻咽喉科学会総会
Place of Presentation
大阪国際会議場, 大阪市
Year and Date
20080515-20080517
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