2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト角膜における新しい構造物(K-structure)の発見と臨床的意義の探求
Project/Area Number |
19592007
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小林 顕 Kanazawa University, 医学系, 助教 (20303274)
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Keywords | 生体共焦点顕微鏡 / ボウマン層 / 角膜 / K-structure |
Research Abstract |
今年度の研究実績として、各種角膜疾患患者を対象として、HRT IIロストック角膜モジュールを使用してK-structureの2次元構造を解析した。対象角膜疾患は(1)円錐角膜、(2)角膜ジストロフィ(Thiel-Behnke角膜ジストロフィ、Reis-Bucklers角膜ジストロフィ、Avellino角膜ジストロフィ、顆粒状角膜ジストロフィ、斑状角膜ジストロフィ、格子状角膜ジストロフィなど)、(3)角膜白斑、(4)感染・非感染性角膜炎などである。各対象について、K-structureを含むレベルにおいて、コンピュータプログラム(Image-Pro Express ; Media Cybernetics, Silver Spring, MD, USA)を用いて広範囲2次元構造を再構築し、K-structureの間隔や太さ、長さ、輝度など、各種スペックについて解析した。 その結果、全例でAnterior Corneal Mosaic(ACM)の欠損部位とK-strctureの欠損部位が一致した。このことから、K-structureとACMの関連性が強く示唆された。また、K-structureは、円錐角膜の先端部やボウマン層ジストロフィ眼で特に異常を来していることから、K-structureあるいはACMはボウマン層の健常性の指標となりうることが示唆され、眼科臨床的に有用である可能性が見出された。
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Research Products
(2 results)