2007 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー性結膜疾患発症における結膜抗原提示細胞の解析
Project/Area Number |
19592025
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
福島 敦樹 Kochi University, 医学部, 准教授 (40281737)
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Keywords | アレルギー性結膜炎 / マウス / 抗原提示細 / T細胞 / マクロファージ / 樹状細胞 / 共刺激分子 |
Research Abstract |
本年度は結膜における抗原提示細胞の同定を試みた。結膜を採取し凍結切片を作成し免疫染色を行った。まず、F4/80陽性細胞、CD11b陽性細胞の存在を確認した。結膜炎の誘導により抗原提示細胞が増加することも分かった。抗原提示細胞が抗原を提示しT細胞を活性化する際には共刺激分子も関与する。さらに、我々の一連の研究結果からT細胞活性化に関与する共刺激分子に強制刺激を加える、あるいはそのリガンドとの結合を阻害することにより、結膜炎症の程度に変化がみられることが明らかとなった。たとえば、4-1BBに強制刺激を加えると結膜炎症が有意に抑制されるが、OX-40に強制刺激を加えると逆に結膜炎症が有意に悪化する。しかし、その報告では共刺激分子に対する抗体を全身投与し、その効果をみたものであり、結膜局所での抗原提示細胞/T細胞の反応をみたものではなかった。そこで、結膜における共刺激の発現を免疫染色法で確認した。その結果、4-1BBリガンド、OX40リガンド、PD-1リガンド、B7RP-1、B7-H3、CD80、CD86、ガレクチン9のいずれの分子もナイーブな状態でも発現していることが分かった。結膜炎を誘導することによりこれらのいずれの分子の発現も増強していた。これらの結果から、結膜に存在する抗原提示細胞の表面に発現している共刺激分子が結膜炎誘導能を持つT細胞を活性化し、結膜炎発症に関与している可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)