2008 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー性結膜疾患発症における結膜抗原提示細胞の解析
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19592025
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
福島 敦樹 Kochi University, 教育研究部医療学系, 教授 (40281737)
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Keywords | アレルギー性結膜炎 / マウス / 好酸球 / CD11b / F4 / 80 / マクロファージ |
Research Abstract |
アレルギー性結膜炎発症における抗原提示細胞の役割を検討することを目的とした.具体的にはマクロファージがアレルギー性結膜炎にどのように関与しているかを検討した.まず,マクロファージのマーカーとして汎用されているCD11bとF4/80を発現する細胞が,実験的アレルギー性結膜炎の誘導により結膜に浸潤することを確認した.アレルギー性結膜炎を誘導する際にCD11bならびにF4/80に対する抗体を全身に投与した.ブタクサを能動免疫してからこれらの抗体を腹腔内にブタクサ点眼まで(感作相),あるいはブタクサ点眼直前(惹起相)に投与した.その結果,誘導相にこれらの抗体を投与してもアレルギー性結膜炎の指標である結膜好酸球浸潤に影響はみられないが,惹起相に投与した場合,結膜好酸球浸潤が抑制されることが分かった.この結果は,マクロファージの表面マーカーとして汎用されているCD11bとF4/80が好酸球に発現している可能性を示唆するものである.そこで,IL-5の遺伝子を導入したマウスより回収した脾臓好酸球をフローサイトメトリー法で調べたところ,CD11bとF4/80の強い発現を認めた.さらに,エオタキシンの結膜下注射により誘導される結膜好酸球浸潤においても,これらの抗体を腹腔内投与すると好酸球浸潤が抑制された.以上の結果からマクロファージの表面マーカーとして汎用されているCD11bやF4/80は好酸球の表面マーカーでもあり,好酸球が炎症局所に浸潤する際にこれらの分子が関与することが明らかとなった.
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Research Products
(4 results)