2007 Fiscal Year Annual Research Report
敗血症のリスク因子の解明と早期診断法の確立に関する研究
Project/Area Number |
19592089
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
真弓 俊彦 Nagoya University, 医学部附属病院, 講師 (90281071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 重厚 岩手医科大学, 医学部, 教授 (30160394)
有嶋 拓郎 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (20335045)
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Keywords | 敗血症 / 敗血症性ショック / 遺伝子技術 / 遺伝子多型 / サーベイランス / リスク因子 / 予後 |
Research Abstract |
敗血症は今もって重症患者での死因の主たる因子であり、その制御は重要な課題である。しかしながら、そのリスク因子は十分解明されていない。これらのリスク因子や遺伝子情報が有用に活用されれば、予防や早期診断、集学的な治療によって予後の改善が期待され、また、限られた資源の有効活用が期待できる。そこで、本研究では感染症サーベイランスのデータを用いて敗血症のリスク因子を分析するとともに、遺伝子技術を用いた敗血症の罹患率や予後予測に関する診断法の開発、患者評価システムを構築することを目的とする。 1)遺伝子技術を用いた微生物診断の確立:16Sプローベを用いるなどの微生物のPCR法やマイクロアレイを用いた迅速診断法を、従来の微生物培養検査、エンドトシキン測定、β-Dグルカン測定法などと比較し、測定法の迅速性や鋭敏性、精度に関して、検討を加えた。PCRによって細菌培養よりもより迅速に診断が可能で、感度、特異度も同等以上であった。 2)サーベイランス:国立大学病院ICUでの感染症サーベイランスでのデータを活用し、敗血症の現状や、起因菌やそれらの薬剤耐性を解析するため、データ集積を行っている。 3)遺伝子多型性と敗血症の関連に対する検討、日本人と海外との比較検討:書面にて同意を得た患者で、TNFα、 IL-1、 IL-6、 IL-10、 Toll like receptor (TLR)-2、 TLR-4など多数のメディエーターの遺伝子多型と敗血症、敗血症性ショックとの関連を解析する、研究準備を整え、倫理委員会を通過した。
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