2008 Fiscal Year Annual Research Report
敗血症のリスク因子の解明と早期診断法の確立に関する研究
Project/Area Number |
19592089
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
真弓 俊彦 Nagoya University, 医学部附属病院, 講師 (90281071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有嶋 拓郎 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (20335045)
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Keywords | 敗血症 / リスク因子 / 遺伝子多型 / 早期診断 |
Research Abstract |
敗血症は今もって重症患者での死因の主たる因子であり、その制御は重要な課題である。しかしながら、その遺伝情報の関与やリスク因子は十分解明されていない。これらのリスク因子や遺伝子情報が有用に活用されれば、予防や早期診断、効率的な集学的治療によって敗血症患者の予後の改善が期待され、また、限られた資源の有効活用が期待できる。 今年度は、従来よりも迅速に、また、多数の遺伝子多型を一度に検出できるシステムを用いての全国8施設のICUでの敗血症患者における遺伝子多型の関与についての多施設臨床研究体制を整備し、各施設の倫理委員会での審査を終え、研究を開始した。現在、200例を超える症例を集積している。今後もさらに症例を集積し、来年度には、遺伝子多型の迅速測定法の意義と各種遺伝子多型と敗血症での予後との関連などについての結果を解析する予定である。 また、真菌をPCRを用いて迅速かつ鋭敏に診断できる手法を確立した。現在、この手法を用いて、真菌感染症の臨床例で測定を行いつつあり、今後さらに症例を集積し、従来の真菌培養法とこの遺伝子技術を用いた測定法との相違を明らかにし、この診断法の有用性について明らかにしたい。 さらに、全国のICU施設を中心とした臨床症例の感染症データベース登録事業でのICUにおける感染症患者の登録を継続している。来年度もこの事業を継続し、さらに症例を集積し、これらのデータを用いて敗血腫患者のリスク因子を解析する予定である。
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Research Products
(4 results)