2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592159
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
天野 均 Showa University, 歯学部, 講師 (90212571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 勝彦 昭和大学, 薬学部, 講師 (80307066)
田中 栄 東京大学, 医学部, 講師 (50282661)
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Keywords | Caspase3 / アポトーシス / 骨 / リモデリング / ミトコンドリア |
Research Abstract |
研究の初年度であるので、まずは当初の計画通り、細胞培養実験を中心に行った。骨芽細胞による破骨細胞支持能に関する影響の検討するために、マウス新生児より頭頂骨を摘出し、酵素液(0.1%Collagenase、0.2%Dispase)にて消化し、初代骨芽細胞を回収した。調整した野生型及びカスパーゼ3遺伝子欠損型の骨芽細胞をプレート上に播種し、活性型ビタミンD3を添加した培地にて骨髄細胞との一週間にわたる共存培養を行った。培養終了後、固定、洗浄し、酒石酸抵抗性酸性ボスファターゼ(TRAP)染色にて破骨細胞を同定した。数を計測した結果、カスパーゼ3の有無に関わらず、誘導される破骨細胞数に変化は認められなかった。このことから破骨細胞分化には、カスパーゼ3の有無は関与が無いことが明らかになった。しかしながら、誘導された破骨細胞の骨吸収能偉充進されていること。破骨細胞はアポトーシスに対して抵抗性を持つことが示唆された。このアポトーシス抵抗性の機序は、ミトコンドリア経路に関与するBimタンパクのdegradationをカスパーゼ3が関与しているためであることも明らかにした。さらにこのことが生体でも同様に生じているかを検索するために遺伝子欠損マウスの脛骨組織標本を作成した。光学的顕微鏡下による観察からも骨形成と骨吸収が亢進していることが明らかになった。以上のことから、カスパーゼ3は破骨細胞形成には影響を直接与えないけれども、破骨細胞の活性化を充進させ、結果的に骨吸収を充進させる。亢進した骨吸収に伴い骨形成も充進させることが示唆された。
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Research Products
(4 results)