2007 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の口腔乾燥による嚥下機能と食品物性に関する基礎的研究
Project/Area Number |
19592233
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
五十嵐 敦子 Niigata University, 医歯学系, 准教授 (90168097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 修一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40018859)
伊藤 加代子 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80401735)
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Keywords | 高齢者 / 嚥下機能 / 口腔乾燥 / 食品物性 |
Research Abstract |
今年度はこのテーマの最初の年度にあたり、まず嚥下状態と口腔乾燥の関連を調べるため、保湿成分を含むと思われるアロエを試料に用いて嚥下状態の観察をまず最初に官能評価でおこなってみた。この検査では高齢者が好むゼリーとしてオレンジ味が最も好ましいという前回の我々の結果をふまえて調整をおこなうこととした。またアロエによる咽頭の残留感や口腔内のべたつきを観察するために増粘剤を含まない液体の状態でサンプル調整を試みた。味としてはアロエ入り、アロエなしの2種類の調整をした。 実験方法:被験者の好みの量サンプルを口腔内に含んでもらい、約30秒間ぶくぶくをうがいをしてもらい官能評価アンケートに記入する。さらにサンプルを口腔内に含む前後の口腔内乾燥状態を観察するために、口腔水分計をもちいて測定をおこないアロエによる保湿効果を測定した。実際おこなう段階で被験者自身がどちらかのサンプルであるかわからないよう配慮した。なお被験者はコントロールとして20代の女性にお願いした。 結果:咽頭の残留感や口腔内のべたつきでは大きな差が見られなかった。 水分計の測定ではアロエの有無ではアロエ入りのほうが保湿効果に優れている傾向がみられた。しかしながらアンケート調査ではあまり差がみられなかった。 現在、これらの食材の試料をもちいて筋電図を解析中であり、また手指脈波計をもちいて嚥下状態も同時に確認しており、今後はアロエ汁の濃度や物性の影響などとの関連を調べるとともに嚥下状態の解析をおこないたいと考えている。
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