2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592244
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
永尾 寛 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30227988)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏原 稔也 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (90274232)
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Keywords | 歯学 / 総羲歯 / 咬合様式 |
Research Abstract |
咬合様式の選択にあたっては、顎堤条件ばかりでなく、生活習慣、食習慣、口腔機能、性別、個性、QOLなどの条件が複雑に存在し、これらを考慮するとどのような咬合様式を選択するか明確な指標がなく、迷うことが多い。そこで、QOL、義歯満足度などの患者の主観的な評価と咬合状態、顎堤条件など客観的評価を総合的に判断し、咬合様式選択の指標を得ることとした。 本年度の実験計画では、被験者は上下無歯顎患者6名(男性:3名、女性:3名)の予定であった。昨年度被験者が集まらなかったことを鑑み、実験期間を義歯調整終了よりおよそ3ヶ月(実験開始から約5ヶ月)に修正した結果、本年度は8名(男性:3名、女性:5名)の被験者から実験参加の同意を得ることができた。しかし、その中で男性1名から途中リタイヤしたいとの申し出があった。女性3名は義歯を装着し調整を行っている最中であるが、下顎位がやや不安定であることから、最終的に被験者として採用するか否かは今後の経過によって決定する。また、新規調査項目として本年度の実験計画にはなかったが、(1)歯槽頂間線角度の測定、(2)顎堤容積の測定、(3)食事に関するアンケート(好きな食べ物、よく食べる食べ物、食事に要する時間、嚥下までの咀嚼回数など)の3項目を追加した。 現在の進捗状況(本年度の被験者)は、義歯製作中4名、装着義歯調整中3名、リタイヤ1名である。被験者数が少ないので、まだ統計学的な検討には至っていない。今後、被験者数を増やし、最終的には20名程度とする予定である。 本研究結果から、従来のように術者が顎堤条件などの客観的指標のみで咬合様式を選択するのではなく、患者の食習慣、QOLなども選択方法の指標となり得るのではないかと考えられる。
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