Research Abstract |
プロテアソーム阻害剤1 (PSI1)は口腔扁平上皮癌細胞株HSC3に対して、1, 2, 10ng/ml 72h処理にてそれぞれ約10, 40, 70%の細胞増殖抑制効果を示し、5-FUは1, 2, 4μg/ml 72h処理にてそれぞれ約30, 50, 80%の細胞増殖抑制効果を示し、RTは5, 7.5, 10Gy照射後 72hにてそれぞれ約10, 40, 60%の細胞増殖抑制効果を示した。次にPSI1 1ng/ml 72h処理(10%抑制)、5-FU 1μg/ml 72h処理(30%抑制)、RT7.5Gy (72h後40%抑制)の3者併用処理を行ったところ約90%の細胞増殖抑制効果が見られた。同様にPSI1 2ng/ml 72h処理(40%抑制)、5-FU 1μg/ml 72h処理(30%抑制)、RT 7.5Gy(72h後40%抑制)の3者併用処理を行ったところ約95%の細胞増殖抑制効果が見られた。PSI1はHSC4に比較してHSC3に対して強い増殖抑制効果を示した。HSC3ヌードマウス腫瘍に対しては、PSI1 0.1, 0.5mg/kg 3回/週 15日目にてそれぞれ約20, 50%の腫瘍増殖抑制効果が見られ、5-FU 10, 25mg/kg 3回/週 15日目にてそれぞれ約20, 40%の腫瘍増殖抑制効果が見られ、RT 1.5Gy/日 3回/週 15日目にて約40%の腫瘍増殖抑制効果が見られた。次にPSI1 0.1mg/kg 3回/週、5-FU 10mg/kg 3回/週、RT 1.5Gy/日 3回/週 にて21日間併用治療を行ったところ、それぞれ単独では約25, 25, 50%、PSI1とRTとの2者併用では約80%、3者併用では約95%の腫瘍増殖抑制効果が見られた。なおin vitroにおいてPSI1は、4ng/ml以上の濃度にてHSC3, HSC4細胞のNF-κB活性を有意に抑制し、5-FUは2μg/ml以上の濃度にてHSC3, HSC4細胞のNF-κB活性を有意に抑制した。さらにPSI1と5-FUはともにRTで活性化されたHSC3, HSC4細胞のNF-κB活性を抑制した。
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