2008 Fiscal Year Annual Research Report
3方向効果のある透析看護職向け患者教育学習システムの開発と評価
Project/Area Number |
19592481
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
岡 美智代 Gunma University, 医学部, 教授 (10312729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
恩幣 宏美 群馬大学, 医学部, 助教 (20434673)
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Keywords | 患者教育 / 医療コスト / 看護学習システム / 透析看護 / 腎不全看護 / 行動変容 / 慢性疾患 / EASEプログラム |
Research Abstract |
本研究の目的は、患者、看護職、医療コストという3方向に効果のある、透析看護職向けの患者教育プログラムを学ぶための学習システムの開発と評価であるが、本年度は次のように研究を行った。 1.患者に関する研究として、EASEプログラムや行動変容に関するプログラムの効果について、先行文献から分析した。「行動変容プログラム」と「EASEプログラム」に関する論文は94論文であり、EASEプログラムの効果は88.6%であった。また、EASEプログラムを実践する看護者に必要な要素は,コミュニケーション技術であった。 2.看護職に関する研究として、患者教育と患者指導など、類似概念の相違を明らかにするための文献研究は現在行っているところである。 3.医療コストに関する研究は、次の通りである。慢性腎不全(CKD)患者と透析患者に対する看護職が行う患者教育の現実と期待、セルフマネジメントと診療報酬、CKD患者と透析患者のセルフマネジメント支援技術の概要についてまとめた。その結果、CKD患者にEASEプログラムを活用すれば、年間400億円の医療費削減が期待できることが明らかになった。 また、CKDにおける経済性の優れた患者教育プログラムを見出すために文献レビューを行った。わが国にはなかったが、海外では6編の報告があった。各文献は、患者への効果と費用削減の効果があったと述べていたが、費用の算出が精確ではなかった。患者教育プログラムの経済性を明らかにするには、経済的評価法を用いて研究することが必要であると提言した。 さらに、CKDの患者教育の普及性と、患者教育の方法を明らかにする研究を行った。研究方法は、調査研究である。研究対象施設は、日本腎臓学会腎臓専門医名簿に掲載されている腎臓専門医が所属する施設と、日本透析医学会施設会員名簿掲載の施設を、重複施設がないように2000施設を無作為抽出した。現在は結果をまとめているところである。
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Research Products
(18 results)