2007 Fiscal Year Annual Research Report
重度認知症高齢者に対する音楽療法の効果的な看護介入方法の検討
Project/Area Number |
19592567
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
坂元 眞由美 (川島 眞由美) Kobe University, 医学部, 助教 (10437444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 郁子 神戸大学, 医学部, 教授 (90295428)
中村 美優 神戸大学, 医学部, 准教授 (40189064)
安藤 啓司 神戸大学, 医学部, 教授 (30144562)
川又 敏男 神戸大学, 医学部, 教授 (70214690)
傳 秋光 神戸大学, 医学部, 教授 (40143945)
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Keywords | 重度認知症高齢者 / 音楽 / 生活機能 / 能動的 / 受動的 |
Research Abstract |
平成19年度研究実績結果 本研究の目的は重度認知症高齢者のQOL向上を目指した生活機能改善にある。その意義は、重度認知症高齢者の生活の質向上をもたらすだけでなく、ケア提供者にとっても、負担の軽減に繋がるものである。そのため、この重度認知症高齢者に対する音楽療法のエビデンスを構築することは看護のみならず理学作業分野、社会福祉分野においても重要である。 そこで、まずH19年度3月から予備実験を開始し、その結果と文献を基に重度認知症高齢者の生活機能改善に焦点を当てた実施計画の修正と実験マニュアルを作成した。 つぎに、その結果に基づきCDRにて分類した重度認知症高齢者に対し、4月から9月にかけて音楽を使用した介入を個別に週1回、能動的音楽療法群と受動的音楽療法群に分けて行なった。研究デザインはpretest-posttest crossover designを用いた。評価は尺度を使用し認知機能、BPSD,生活機能の変化のデータを蓄積した。また、ビデオ記録においてはDVD保存したものをタイムサンプリング法や尺度を用い感情、注意、参加状況などのデータを抽出する予定である。(なお、このデータ評価はH20年度に実施する) 上記実験の結果、生活機能に影響するコミュニケーション能力や日常生活機能だけでなく認知機能にも介入前より受動的、能動的参加群共に改善が認められ、生活機能改善に向けての可能性が示唆された。さらにデータの詳細な分析を進めH20年度に発表する予定である。また、同時にこの結果をもとに、より具体的な手法を開発するための研究を重ねていく予定である。
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