2007 Fiscal Year Annual Research Report
博物館学資料「鶴田文庫」の整理・保存及び公開に関する調査・研究
Project/Area Number |
19611008
|
Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
浜田 弘明 J. F. Oberlin University, リベラルアーツ学群, 教授 (30348487)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 淳 静岡大学, 生涯学習教育研究センター, 准教授 (00452178)
|
Keywords | 博物館学 |
Research Abstract |
「鶴田文庫」は、博物館学者・故鶴田総一郎旧蔵の蔵書・資料群で、現在、桜美林大学図書館が所蔵している。その量は、ダンボール箱に換算して250箱を超える膨大なものであり、本研究計画期間の3年間で、すべての資料を整理・分類し、目録化することは到底不可能である。そこで本研究では、最も公開が望まれている、国内外の書籍に重点を当て、目録化を実現し、日本における戦後博物館学の発展・展開過程を国内外の専門書から展望することを目的としている。 この「鶴田文庫」には、昭和戦後期のほぼ全てにわたる日本の博物館学文献と、国内屈指の海外博物館学関連文献が所蔵されていることから、これまでの博物館学研究でほとんど進められてこなかった、博物館「学史」に関する体系的研究のための基礎的資料を整備することが期待できる。 また、博物館学研究者に関する個人史的研究事例も極めて少ない。このため、本「文庫」の整理及び研究の結果として、博物館学研究者・鶴田総一郎の個人史研究についても検討を進め、日本の博物館学の進展へ寄与しようとするものである。 初年度にあたる平成19年度は、書籍資料の整理作業を進め、約3,000冊に及ぶ書籍の目録カード化を行った。また、60を越える鶴田総一郎自身の著作物や原稿が確認でき、業績目録も作成を進めた。国内の蔵書は、昭和20年代から50年代に至る博物館・文化財・社会教育関係のものが中心となっている。海外の蔵書は10数力国に及び、博物館と博物館学に関するものが多くを占める。この目録カードをもとに、現在、データ入力を進め、公開に向けての分類体系を検討中である。なお初年度は、基本的整理作業が中心であり、研究発表等外部への発信は2年次以降に計画している。
|