2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19650017
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小山田 耕二 Kyoto University, 高等教育研究開発推進センター, 教授 (00305294)
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Keywords | 可視化 / ボリュームレンダリング / シミュレーション |
Research Abstract |
従来のボリュームレンダリング法の多くは,輝度値方程式に基づき,ユーザが指定する伝達関数から不透明度を決定することにより最終画像を生成する.粒子ボリュームレンダリングでは,伝達関数で定義される不透明度分布を元に計算される粒子密度に従ってボリューム空間内に粒子を生成し,それらを画像面に投影することによりレンダリングを行う.平成19年度は、粒子ボリュームレンダリングを構成する要素技術として,粒子生成手法・画素値計算手法の開発を行った. 具体的には,ユーザの設定した伝達関数に従って生成された粒子から構成される粒子モデルに回帰することにより非構造格子ボリュームデータに対して効率よくボリュームレンダリングする確率統計的アプローチの提案を行った.確率的手法によってゆらぎが生じるが,そのゆらぎはサブピクセルレベルを大きくすることにより問題のないレベルにまで減少できることを示した.このサブピクセルレベルは,詳細度制御に利用可能である.我々は,本手法をボリュームレイキャスティングに置き換えるものとは考えていない.むしろ,大規模非構造格子ボリュームデータを少ない計算機リソースでプレビューするための技術と捉えてもらいたい.本手法は利用可能なメモリ容量に殆ど制約を受けず,可視化できる非構造格子ボリュームデータのサイズの大規模化にうまく対応できる.唯一の制限はひとつの四面体を格納するためのメモリ容量が必要ということである.本手法は四面体ごとに任意の順序で粒子の生成と投影を行うため,少ない計算機リソースで大規模データを処理することができる.大規模非構造格子ボリュームデータを使ったシミュレーションについては大規模分散環境で計算されることが多い.そしてシミュレーション結果についても分散環境で出力されており,これらを可視化するために出力データを一ケ所に集約することは困難である.ストリーミング技術はこのような場合の可視化に重要であり,本提案はこれらの要求に対して自然に対応が可能である.
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Research Products
(2 results)