2007 Fiscal Year Annual Research Report
食物繊維摂取による発癌物質吸着及び排出促進に関する研究
Project/Area Number |
19650217
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
栗原 伸公 Kobe Women's University, 家政学部, 教授 (10234569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 弘子 神戸女子大学, 家政学部, 助手 (80360262)
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Keywords | セルロース / Trp-P-1 / 小腸ループ / 吸着 / 門脈血 |
Research Abstract |
セルロースがTrp-P-1を吸着するというin vitroでの実験が、in vivoでもおこる可能性について検討した。In vitroにおいて消化管内の環境を再現するためpH2.0〜8.0のバッファを作成し、Trp-P-1とセルロースを加えて37℃、24時間振とう保持した。その結果、セルロースによるTrp-P-1の吸着は、pHがアルカリ性域に近づくほど、またセルロース量が増加するほど増加していた。このことから消化管内では小腸〜大腸においてセルロースがTrp-P-1を吸着しやすいことが示された。次にセルロースがTrp-P-1吸収に要する時間を検討するため、in vitroにおいてセルロースとTrp-P-1をpH7.4のバッファ中に加え、1分〜120分後での吸着量の変化を調べた。その結果1分後と120分後で吸着量に差は見られなかったことから、in vitroでセルロースはTrp-P-1を1分間という短時間で吸着し、in vivoにおいては消化管内でセルロースとTrp-P-1が同時に存在することで、瞬時に吸着される可能性が示された。以上のIn vitroでの実験をふまえ、in vivoでの吸着作用について検討した。ラットにセルロース除去食と、5%セルロース含有食をそれぞれ3日間与え投与開始から4日目に、小腸上部と下部をそれぞれ結紮し、小腸ループを作成した。ループ内にTrp-P-1を注入し一定時間保持後、門脈血および動脈血を採取し、血漿中のTrp-P-1濃度を測定した。その結果、5%セルロース含有食を与えたラットに比べ、セルロース除去食を与えたラットでは門脈血および動脈血どちらにおいても血漿中のTrp-P-1濃度は高値を示した。このことから、セルロースが腸管内に存在することでTrp-P-1の血液中への吸収を減少させる可能性が示された。
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Research Products
(2 results)