2007 Fiscal Year Annual Research Report
数学問題の理解に及ぼすコンピュータの影響についての研究
Project/Area Number |
19650233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
瀬沼 花子 National Institute for Educational Policy Research, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (30165732)
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Keywords | 数学教育 / PISA / コンピュータ提示 / 数学問題の理解 / 学力調査 |
Research Abstract |
1.本研究の目的はPISA2012年調査を視座に置きながら、(1)数学におけるコンピュータ利用の問題の開発の可能性、(2)開発した問題について、筆記式の場合と生徒の理解や問題に対する態度がどのように異なるかその影響、を試行的に検討するものである。そこでまず今年度はすでに結果の公表されているPISA2003年調査、PISA2000年調査の数学的リテラシーの枠組みや調査結果を再検討し、わが国の生徒の理解が足りない数学的リテラシー公開問題の原因は何だと思われるか、どの問題をコンピュータによって提示すると理解が深まりそうかについて検討を行った。例えばPISA2000年調査の「レーシングカーの速度に関する問題」では、カーブで減速する様子を映像で与え実感させること、PISA2003年調査の「インターネットでチャットの問題」では夏至の状態の地球を回転させるなど映像化しコンピュータで提示することの重要性など指摘した。 2.わが国の生徒の筆記式の数学問題に対する理解の状況をより深く分析するための基礎的資料として、中学校数学の自由記述式問題に対する生徒の解答の一部について、テキスト化入力を行った。(中学校数学問題約40題×約350名分) 3.日本数学教育学会数学教育論文発表会(東京理科大学、平成19年11月)、日本科学教育学会研究会(千葉大学、平成20年3月)に参加し、数学問題の理解に関連する資料の収集を行った。
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