2008 Fiscal Year Annual Research Report
文化的観点から「人間」およびその諸様態の再規定を試みるための日仏共同研究
Project/Area Number |
19652003
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
宮崎 隆 Yokohama National University, 教育人間科学部, 教授 (40202353)
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Keywords | 人間 / 文化 / フランス / 音楽 / 美 / 言語 / 哲学 / 文学 |
Research Abstract |
本研究の主要目的は日仏二言葉雑誌を発刊し、その雑誌に研究の成果を発表することにあった。 研究代表者(宮崎隆)とグルノーブル第三大学教授クロード・コスト教授との共同主幹の下、日仏二言語雑誌「道行」(Chemin Faisant Revue bilingue franco-japonaise)第2号が、「音楽性」というテーマの下で刊行され、以下の6名の原稿が日仏二言語で掲げられた。横浜国立天学名誉教授の国安洋氏は、比較美学の観点がら、「音楽性」の概念規定を試みた。パリ第八大学のクリスティアン・ドゥメ教授は音楽美について言語的に語りうる可能性をいわゆる知覚世界とは別め次元に見出そうと努めた。レンヌ第二大学のティモテ・ピカール教授は、音楽美についで語る語り手たる評論家の位置を確定した。筑波大学の小川美登里准教授はパスカル・キニャールを題材に、音楽と文学との関係を解明した。筑波大学の大学院め山下尚一氏は、ブルレの音楽美学論を中心に、時間との関係において音楽の定義可能性を追求した。グノーブル第三代大学のバティスト・バコ教授はアドルノの音楽美学を取り上げて、マーラー音楽の構造を探った。こうした多様な論考によって,言語を中心とする人間的な文化的事象のなかに音楽を位置づける可能性が多方面から検討され、その適否が各面から明確にされた。
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Research Products
(7 results)