2007 Fiscal Year Annual Research Report
高機能自閉症・アスペルガー症候群にともなう語用障害の定量的評価法の開発
Project/Area Number |
19653121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大井 学 Kanazawa University, 教育学部, 教授 (70116911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神尾 陽子 国立精神保健センター, 精神保健研究所, 児童思春期精神保健部長 (00252445)
松井 智子 京都大学, 霊長類研究所, 准教授 (20296792)
藤野 博 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (00248270)
田中 優子 九州大学, 医学研究院, 研究員 (50392030)
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Keywords | 高機能自閉症 / アスペルガー症候群 / 語用障害 / 文法能力 / スピーチ |
Research Abstract |
日本語の高機能自閉症、アスペルガー症候群の子どもの語用障害を俯瞰的にとらえる図式を構成するためのセミナー1回と,CCC日本語翻訳ならびに日本語項目付加のためのワークショップを2回開催した。セミナーは,特別支援教育,コミュニケーション障害,児童精神医学および言語学の研究者,実践家など多方面からの参加を得て開催し、ワークショップは研究協力者と研究代表者、分担者とが参加し,CCC日本語版の翻訳ならびに日本語版に付加すべき下位項目のリストを作成した。研究協力者として,高機能自閉症大学生の保護者であり,自身も語用障害にかかわる研究と実践を行ってきた高橋和子氏(アルクラブ「大阪アスペの会」)を得てコミュニケーションの実態に即した項目作成を行った。CCCのインヴェントリー全体とマニュアルの主要部の日本語訳を,英語と日本語の違いを考慮して完成させ,そのバックトランスレーションを外部の専門家に依頼し実施した。CCC英語版のうち人称代名詞の置換など日本語文法に相当する表現のない若干の項目を日本語版から削除し,また,文法関連下位項目とスピーチ関連項目については,日本語での等価な表現をリストアップし,さらに語用能力を評価する下位項目については英語独特の表現の直訳を避け,日本語に固有な表現をあらたに盛り込んだ。原著者と出版元の承認をまって近々に次の課題である臨床群及び定型群のデータ収集の準備が整う見込みである。
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Research Products
(5 results)