2007 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマジェット法を用いたVOC/ナノ粒子分解技術の展開
Project/Area Number |
19655055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
長谷川 靖洋 Saitama University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (60334158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 和彦 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (50312921)
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Keywords | ナノ粒子 / VOC / マイクロプラズマジェット |
Research Abstract |
平成17年6月1日に施行された「改正大気汚染防止法」では,環境基準達成率の低い光化学スモッグの前駆物質である揮発性有機化合物(VOC)を扱う工場や事業場からの排出抑制を目指しており,高濃度VOCガスの効果的な分解手法が望まれている。また,粒径が100nm以下の超微小粒子(ナノ粒子)は,ディーゼル排気中やナノテクノロジー材料開発において多量に発塵するが,ディーゼル排気除去フィルター(DPF)などのフィルタ濾過では完全に除くことが困難なため,高い有害性が指摘されている。 本年度は,高熱流束プラズマジェット法の有用性を示すために,安定にマイクロプラズマジェットが発生させるための条件を探し,放電スペーサーと高周波マッチングの関係を明らかにした。安定発生したマイクロプラズマジェットを用い,炭素粒子発生装置で30〜250nm程度のナノ粒子を発生させ,3リットル/分での大気圧アルゴンプラズマ中でのナノ粒子燃焼実験を行った。ここでナノ粒子とマイクロプラズマジェットとの反応時間はガス流速から数msと見積もることができる。その結果,50〜100Wの電力でナノ粒子の79〜89%が燃焼できることを実験的に確認した。これは短時間に連続的な炭化ナノ粒子の分解が充分に可能であることを意味しており,本手法の有用性を充分に示す結果となった。またアルゴンだけでなく,空気を混入した系でのマイクロプラズマの安定発生のための条件出しを行い,現状ではアルゴン中に約1%の空気を混入させプラズマ発生が可能となっている。
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