2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19656143
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
大鶴 徹 Oita University, 工学部, 教授 (30152193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富来 礼次 大分大学, 工学部, 准教授 (20420648)
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Keywords | 建築環境・設備 / 吸音 / 建築材料 / インピーダンス / 測定 |
Research Abstract |
粒子速度センサを用いた音響計測に関し、1.粒子速度センサとアンビエントノイズの利用による建築材料の吸音特性測定手法の確立(測定メカニズムの解明と測定量の普遍性・再現性等の確認、既往の測定方法の改善)、及び、2.粒子速度センサ利用技術の確立(キャリブレーション方法と使用指針、建築音響測定を中心とした応用例、の明示)、を目的とする。 平成20年度は、まず粒子速度センサの安定性の基礎資料を得るため、音響管を用いた感度校正値を3ヶ月にわたって記録した。その結果、感度校正値は日々若干の変動は認められるものの、与える吸音率に換算し高々0.1以内程度の変動であることを見出した。また、19年度に建築研究所、日本大学等で測定したラウンドロビン試験の結果に管内法や本学残響室での実験結果を追加し、提案手法、残響室法、管内法3者の吸音率を、グラスウール50mm厚、グラスウール25mm厚、ニードルフェルトに関し比較した。その結果、提案手法は既存の標準的手法により得られる吸音特性と整合する的確な値を与えることが確認された。さらに、高速多重極展開境界要素法を用い、音場のパラメトリソクスタディとモンテカルロシミュレーションを実施し、提案手法で用いるアンビエントノイズがランダムノイズのアンサンブル平均として定義可能なこと、その定義のもとで実施したシミュレーション結果が実験結果とよく対応すること、アンサンブル平均操作が材境界の影響を排除し材の垂直入射吸音特性の平均値を与えること、を示した。得られた成果は、平成20年10月のlnternoiseでの招そ寺講演ほか、日本建築学会や日本音響学会研究発表会、並びに研究会で広く公表した。
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Research Products
(20 results)