2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナノグラニュラーシステムを用いたスピン共鳴現象の解明
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19656182
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水口 将輝 Tohoku University, 金属材料研究所, 助教 (50397759)
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Keywords | 磁性 / スピンエレクトロニクス / グラニュラー / 共鳴 |
Research Abstract |
金属微粒子を絶縁体、あるいは半導体中に分散したグラニュラーシステムに関する様々な研究が古くから行われている。グラニュラー系では興味深い伝導現象が観測されるが、未だ、その伝導機構やスピンダイナミクスに未解明の部分が多い。そこで、本研究では様々な形態のナノサイズグラニュラーシステムにおけるスピンダイナミクスを共鳴現象から明らかにするため、グラニュラーシステムの創製方法の確立を目指した。まず、絶縁体緩衝層上に強磁性金属の微粒子を成長し、表面構造の成長条件依存性を調べた。成長は分子線エピタキシー装置中で電子ビーム蒸着法により行い、表面構造の評価は超高真空原子間力顕微鏡を用いて行った。絶縁体緩衝層の直前に成膜する金属シード層の膜厚を様々に変化した試料をいくつか作製した。これらの試料の表面構造観察を行った結果、直径数ナノメートルの強磁性金属微粒子が分散している表面構造が観察された。また、金属シード層の膜厚に依存して強磁性金属微粒子の粒径や密度などの形態が変化することが分かった。これは、絶縁体緩衝層の格子歪みの変化に依存して、その上に成長する強磁性金属の微粒子の成長形態も変化するためだと考えられ、グラニュラーシステムの構造制御方法に関する知見が得られた。得られたグラニュラーシステムの磁気輸送特性を評価したところ、磁気抵抗効果が観測され、構造と輸送特性の相関が明らかになった。今後は、微粒子径や微粒子間距離などを様々に変化させたグラニュラー構造を系統的に作製し、共鳴現象を利用したナノサイズグラニュラーシステムのスピンダイナミクスの解明に着手する。
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Research Products
(1 results)