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2008 Fiscal Year Annual Research Report

果実品質向上を目指した果皮の物質合成能力の解析

Research Project

Project/Area Number 19658013
Research InstitutionMie University

Principal Investigator

平塚 伸  Mie University, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (10143265)

Keywords果実 / 果皮 / CO_2固定 / アントシアニン / PEPC
Research Abstract

本研究は,特殊に分化した果皮の(1)CO_2固定能力および,(2)色素合成能力,を明らかにすることを目的に行ったものであり,得られた結果は以下のように要約される.なお,成果の一部は,平成20年9月に開催された園芸学会秋季大会で公表した.
(1)CO_2固定能力
1)^<14>CO_2を用いた実験により,果皮で固定されたCO_2の約1/3が果汁に蓄積することが示された.
2)果実を遮光すると,果汁へのCO_2蓄積は60%以上阻害された.
3)果汁へのCO_2取り込みは,光合成速度・PEPC活性の高い9月の果実では著しかったが,成熟に近づいた11月の果実ではほとんど認められなかった.
4)果汁に取り込まれた^<14>Cは.主としてスクロースとアミノ酸,および有機酸分画に検出された.
以上の結果より,ウンシュウミカン果皮によって固定されたCO_2は果汁成分として蓄積され,成熟時の果実品質を左右していると考えられる.
(2) 色素合成能力
1)光条件下では,果皮のアントシアニンはアブシジン酸(ABA)溶液処理によって増加するが,果肉の色素量には影響しない.一方,暗黒下では,ABAは果皮の色素量には影響しないが果肉の色素量を減少させた.
2)果皮のみが着色する'李王'果皮のアントシアニンは,シアニジン3-グルコシド(cy-glu)である.果皮・果肉ともに着色する`ソルダム'果皮と果肉のアントシアニンは,cy-gluとシアニジン3-ルチノシド(cy-rut)のほぼ等量混合物である.
3)'李王'の果肉においては,アントシアニンのみならずその前駆体のカフェ酸やフラボノールも全く検出されなかったことから,フェニルプロパノイド経路やシキミ酸経路の酵素欠損が着色しない原因と考えられた.
4)フェニルプロパノイド経路からシキミ酸経路への連結の鍵酵素であるフェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)活性は,成熟期の'李王'果肉でほとんど検出されなかったのに対し,'ソルダム'果肉では光条件・暗黒条件下ともに高い活性が認められた.

  • Research Products

    (1 results)

All 2008

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] スモモ果皮・果肉のアントシアニン生成と遮光との関係2008

    • Author(s)
      平塚伸, 他2名
    • Organizer
      園芸学会
    • Place of Presentation
      三重大学
    • Year and Date
      2008-09-28

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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