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2009 Fiscal Year Annual Research Report

果実品質向上を目指した果皮の物質合成能力の解析

Research Project

Project/Area Number 19658013
Research InstitutionMie University

Principal Investigator

平塚 伸  Mie University, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (10143265)

Keywords果実 / 果皮 / CO_2固定 / アントシアニン / PEPC
Research Abstract

本研究は,特殊に分化した果皮の(1)CO_2固定能力,および,(2)色素合成能力,を明らかにすることを目的に行ったものであり,得られた結果は以下のように要約される.なお,成果の一部は,平成21年9月に開催された園芸学会秋季大会で公表した.
(1)ウンシュウミカン果皮のCO_2固定能力は,明期・暗期ともに満開後100日前後が最も高く,この時期の果実遮光は成熟時の糖・酸含量を明らかに低下させることが明らかとなった.前年度に引続き行った本年度の研究成果は,以下のように要約される.
1)ラジオアイソトープを用いた実験により,9月上旬の果皮で固定された^<14>CO_2の約1/3が果汁に蓄積され,その^<14>Cはそれぞれ果汁内の糖・酸・アミノ酸分画に取り込まれることが証明できた.なお,暗黒下でのPEPCによる^<14>CO_2固定は光合成の40%弱であったが,PEPCによって固定された^<14>Cも糖分画に検出されたことから,ウンシュウミカン果皮にはC_4光合成的機構が備わっている可能性が示された.
2)果実のPEPC活性はクロロフィルを含む組織で高く,内部の組織では低かったことより,ここでもカルビン回路とPEPCが相互作用するC_4光合成的機構の存在が示唆された.
3)結果枝に環状剥皮を施して枝内への光合成産物流入を阻害すると,果皮の光合成速度は約2倍高まったことから,果皮の光合成は葉の働きを補完する作用をもつものと考えられる.
(2)スモモ果肉のアントシアニン生成は,その前駆体のカフェ酸やフラボノールを作り出す機構が備わっているためであり,これらがアントシアニンに代謝される過程では光が不要であることを明らかにした.
さらに本年度は,以下のことを明らかにした.
1)光照射は,むしろ果肉のアントシアニン生成を抑制する可能性がある.
2)果肉では,果皮でアントシアニン生成を促進するABAや抑制する2,4-Dなどの植物ホルモンでは制御されない.

  • Research Products

    (2 results)

All 2009

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] ウンシュウミカン果皮で固定されたCO2は果汁成分に変換される2009

    • Author(s)
      平塚伸, 他
    • Organizer
      園芸学会 (園学研. 8(別2) : 139)
    • Place of Presentation
      秋田大学
    • Year and Date
      2009-09-26
  • [Presentation] 環状剥皮したカンキツ果実の光合成と果皮・果汁の糖濃度2009

    • Author(s)
      西村浩志, 他
    • Organizer
      園芸学会 (園学研. 8(別2) : 140)
    • Place of Presentation
      秋田大学
    • Year and Date
      2009-09-26

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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