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2009 Fiscal Year Annual Research Report

樹幹直径日変化測定からの樹木衰退過程評価法の開発

Research Project

Project/Area Number 19658062
Research InstitutionKyoto Prefectural University

Principal Investigator

上田 正文  Kyoto Prefectural University, 生命環境科学研究科, 准教授 (00444993)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 池田 武文  京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (50183158)
Keywords森林衰退 / 樹木衰弱 / 樹幹直径変化 / 水ストレス / ひずみゲージ / 水ポテンシャル / スギ
Research Abstract

これまで、森林・樹木の衰退度評価法として、樹冠の形態や着葉量を外観から観察する方法が頻繁に用いられてきた。しかし、森林あるいは樹木の衰退原因の解明には、環境変化に対する生理応答を明確にした樹木の健全度診断技術の確立が必要となる。そのためには物理的測定値に基づいた客観的かつ簡易な樹木衰退度判定方法の開発が望まれている。樹幹直径日変化は、樹体の水分収支が日変化することによって生じる。そこで、本研究テーマの目的は、樹木が衰弱し枯死に至る過程における樹幹直径日変化パターンの推移を明らかにし、野外に生育する大型の樹木が衰退し枯死に至る過程を、樹幹直径日変化パターンから客観的に評価できるかどうかについて、その可能性を検証することである。
調査は京都府立大学構内における附属演習林苗畑においておこなった。苗畑に植栽された10年生アカマツ人工林から供試木4個体を選んだ。各供試木に対し、樹幹直径日変化および水ストレスの指標となる夜明け前の葉の水ポテンシャルを測定した。樹幹直径日変化および夜明け前の水ポテンシャルを約二週間にわたり測定した後、異なる強度の水ストレスを各個体に負荷した。樹幹直径日変化および夜明け前の水ポテンシャルの測定は、水ストレス負荷後、約5ヶ月にわたり継続して行った。
水ストレス負荷前の樹幹直径日変化のパターンは測定を行ったすべての個体で、夜明け前に最大値を示したのち減少し、午後に最小値を示し、その後は増加するこれまでに報告されている日変化を示した。それに対し、水ストレス負荷後の樹幹直径目変化については生じた水ストレスの強度により、個体毎に異なるパターンを示した。以上のことから、樹幹直径日変化パターンを測定し、その日変化パターンを比較検討することにより、野外に生育する大型の樹木が衰退し枯死に至る過程を、樹幹直径目変化パターンから客観的に評価できる可能性があることが示唆された。

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Published: 2011-06-15   Modified: 2016-04-21  

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