2007 Fiscal Year Annual Research Report
低投入持続的稲作技術SRIの信葱性を確認するための土壌物理学的実証研究
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19658087
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
溝口 勝 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (00181917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 徹也 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (40420228)
山路 永司 東京大学, 新領域創生科学研究科, 教授 (10143405)
木村 園子ドロテア 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (60397015)
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Keywords | 稲作 / かんがい / 土壌水分 / 温室効果ガス / 気象 / モニタリング / 水ストレス |
Research Abstract |
(1)間断灌概周期とイネ収量の関係の定量的解明 ロンボク島内Puyung村に設置した実験圃場に、19の実験区画(5mx5m)を用意し、同じ条件で乳苗を移植した後、各実験区画に異なる灌概周期を与えて、間断灌概周期とイネ収量の関係を明らかにした。具体的には、調査圃場にフィールドサーバ(気象・土壌水分モニタリング機器)を設置して,イネの生育速度と土壌水分量の経時変化を測定し、収量が最大となる最適灌慨周期条件を探索した。その結果、SRI稲作により栄養成長期に生育が卓越することが確認された。ただし現地で発生した病気の影響を受け、収量についてはSRI稲作の優位性を確認することはできなかった。 (2)収穫期における株ごとの収量測定および圃場内微起伏の測定 ロンボク島内に選定した調査圃場において、収穫期に株ごとの収量測定を行った。 (3)SRI稲作と在来稲作との比較に関するヒアリング調査 スラウェシ島、ロンボク島内に選定した調査圃場の栽培農家を対象に、SRI稲作を始めた経緯やSRI稲作と在来稲作との比較に関するヒアリング調査を行った。また、SRIを導入している現地の農民が実際に水管理をする際のノウハウを整理し,現地区画試験で得られる水ストレスとイネの生育の関係の妥当性を検証した。 (4)土壌表面の窒素収支および無機化ポテンシャルの分析 農工大FM本町水田において、灌漑様式と栽植密度を変え、稲栽培期間中の温室効果ガスの放出量を調べた。間断灌漑および常時湛水の処理を設け、栽植密度を慣行と疎植の2区とした。圃場内における温室効果ガスを水口から約2、6、9、12mの地点よりイネ生育期間を通して採取した。その結果、株が大きいほどCH_4放出量が大きい傾向が見られた。N_2O放出量は小さく、処理間で明確な違いは見られなかった。
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Research Products
(5 results)