2007 Fiscal Year Annual Research Report
キセノンガス導入によるマイクロ・ナノバブル水を用いた代謝抑制効果に関する研究
Project/Area Number |
19658091
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大下 誠一 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00115693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 義雄 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (70376565)
川越 義則 東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (80234053)
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Keywords | マイクロバブル水 / キセノンガス / プロトン緩和時間 / 縦緩和時間 / 横緩和時間 / バブル滞留時間 |
Research Abstract |
農産物や切り花の代謝制御を実現するために、キセノンガスを導入して生成するキセノンマイクロバブル水の物理化学的特性の評価を行った。 キセノンガスは、疎水性ガスであるため、大気圧下ではほとんど水に溶解しない。しかし、マイクロバブルに自己加圧効果があり、水中で溶解しながら縮小するので、大気圧下でも水中でのキセノンガス濃度を高くできると期待される。このキセノンマイクロバブル水の構造化の程度を、プロトンNMR緩和時間T1の測定により評価した。 その結果、キセノン導入前の蒸留水の縦緩和時間Tlが2.27sであったのに対し、キセノンマイクロバブル水生成後約1時間のT1は2.53sとなり、有意差が認められた(n=5)。しかし、24時間後には、それぞれ、2.24sおよび2.29sとなり、両者間に有意差がなくなった。これは横緩和時間T2でも同様であり、蒸留水およびキセノンマイクロバブル水の値が、生成後約1時間では1.68sおよび1.84sであったのに対し、24時間後には1.65sおよび1.68s、48時間後には1.69sおよび1.68sとなり、T1、T2共に24時間後には有意な差が認められなくなった。 このことから、キセノンガスの導入によるマイクロバブル水のNMRプロトン緩和時間には、初期には蒸留水に比べて緩和時間が長くなる現象が認められるのに対し、24時間後にはマイクロバブルの影響が消滅する結果となった。これはキセノンマイクロバブルの滞留時間が24時間よりも短いことを示している。
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Research Products
(3 results)