Research Abstract |
購入した^<177>Luを用いて以下の抗体標識検討を行った。^<177>Lu標識するためのキレート部位はN,N'N'',N'''-tetraacetate(DOTA)を選択し,2-(4-isothiocyatobenzyl)-DOTA用いて導入した。悪性リンパ腫に過剰に発現しているCD20を抗原として認識する抗体(NuB2)への導入し,^<177>Lu標識可能な抗体の1,4,7,10-tetraazacyclododecan-N,N'N'',N'''-tetraacetate(DOTA)誘導体を作製する。緩衝液(pH8.5)中においてNuB2のアミノ末端を誘導体化(DOTA-NuB2)し,標識実験に十分量作製した。 ^<177>Luは酢酸緩衝液(pH5.5)中で90分間反応させることでDOTA-NuB2に標識した。その後,ディスポーザブルカラムであるPD-10によってゲルろ過精製し,^<177>Lu標識抗体,^<177>Lu-DOTA-NuB2を得た。^<177>Lu-DOTA-NuB2の比放射能は400μCi/mgであった。 当初,治療効果判定に用いるモデル動物はヒトB細胞株でかつCD20陽性のRPMI1788細胞を移植したSCIDマウスの1種類だけを考えていたが,同じようにCD20陽性のヒトバーキットリンパ腫であるRamos細胞を得ることができ,Ramos細胞を移植したヌードマウスも同様にモデル動物として検討した。6週齢のマウスの腹側部に上記細胞を1×10^7個移植し,2-3週間腫瘍が成長させた。両動物とも移植した腫瘍サイズは治療実験に適したものとなり,モデル動物としての方法論を確立し,かつ安定的に作製することが可能となった。 ^<177>Lu標識抗体(^<177>Lu-DOTA-NuB2)による治療効果判定に関しても上述のRPMII788移植SCIDマウスおよびRamos細胞移植ヌードマウスを用いて行った。
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