2008 Fiscal Year Annual Research Report
生殖医療におけるヘルスプロモーション推進のための妊孕力に関る影響因子の疫学的検討
Project/Area Number |
19659576
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
阿部 正子 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (10360017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 通子 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (60347648)
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Keywords | 妊孕力 / 生殖医療 / 疫学調査 / ヘルスプロモーション / 母性看護学 |
Research Abstract |
本研究の目的は女性不妊症患者と自然妊娠女性の生活習慣を比較検討し,女性の妊孕力を予測するアセスメント指標ならびに妊孕力に影響を及ぼす予測因子を探索することであり,この成果を活かし看護介入プログラムへの示唆を得ることにある。そのために平成20年度は質問紙調査の実施および分析を行った。調査期間は平成20年7月〜平成21年2月,調査票は関東および関西の不妊治療クリニックならびに総合病院産婦人科に受診している妊婦700名に配布し615部回収した(回収率87.8%)。調査内容はフェースシートとして年齢,職業,妊娠前の体重や体温,不妊治療の有無などを尋ねた。妊孕力を左右する変数としてダイエットの経験,嗜好品の摂取状況の他に生活習慣,食習慣等39項目を採用し,(1)高校(18歳)まで,(2)高卒後〜結婚,(3)結婚〜妊娠,(4)現在の各時点での経験頻度を4段階で測定した。分析はSPSSver.15を使用し,記述統計と多重ロジスティック回帰分析でステップワイズ法による変数選択を行った。 対象の年齢は29.8歳(SD5.0),今回の妊娠が不妊治療による者は73名(11.9%),自然妊娠は537名(87.3%)であった。今回の妊娠が不妊治療による妊娠であることに有意に関連を示したのは次の7変数であった(Hosmer Lemeshow検定x2(8)=5.89,p=0.66)。結婚年齢(オッズ比:OR=1.1,95%信頼区間(CI):1.02-1.22),月経困難症の既往有(OR=12.6, 95% CI=1.16-137.74),クラミジア感染症の既往有(OR=5.9 ,95% CI:1.68-20.77),月経不順の班往有(OR=2.8, 95% CI:1.17-6.77),過去に不妊予測有(OR=O.85, 95% CI:0.25-0.29),高卒後から結婚までの間にジュースなどの清涼飲料水を毎日飲むかについて「その通り」と回答(OR=2.0, 95% CI:1.31-2.91),結婚後から妊娠までの問にイライラしたときにおやつを食べることが多いかについて「その通り」と回答(OR=0.7, 95% CI:0.52-0.98)。以上よりライフコース選択や性の健康へのセルフアウェアネスの強化の重要性が示唆された。なお,上記の結果には関連の向きについて解釈の困難なものがあり,今後より詳細な検討が必要で壷ると考えられた。
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