2008 Fiscal Year Annual Research Report
不妊治療後の妊婦とその家族に対する良質な周産期ケア提供のためのガイドラインの作成
Project/Area Number |
19659580
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
我部山 キヨ子 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (20243082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 喜根子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90261536)
渡邊 浩子 京都大学, 医学研究科, 講師 (20315857)
千葉 陽子 京都大学, 医学研究科, 助教 (80432318)
山口 琴美 京都大学, 医学研究科, 助教 (40432314)
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Keywords | 不妊治療 / 不妊治療後妊婦 / 周産期ケア / 助産師 |
Research Abstract |
【対象と方法】不妊治療センターを併設する京都府内の産婦人科病院1施設における未経産の妊婦147名(自然妊娠群81名、一般不妊治療群30名、高度生殖捕縄医療群36名)を対象に、妊婦健康診査受診時にSTAI、自尊感情、自己作成尺度からなる自由記載を含む自記式質問紙を用いた前向きコホート調査を実施し、以下の結果を得た。 【結果】(1)心の中を占めていることは、3群ともに妊娠期を通して1位「児の健康・成長・誕生」、2位「妊娠による心身の変化」であった。(2)特性不安と自尊感情は3群ともに有意な負の相関を示し、自尊感情が高いほど不安は低く、その傾向は特に自然妊娠群と一般不妊治療群で顕著であった。一方、高度生殖補助医療群は妊娠経過とともに自尊感情は低下した。(3)高度補助医療群における「不妊とは」の内容分析では、「出口の見えないゴール」「妊娠への挑戦」「不妊治療経験による自己と夫婦関係の変化」などの因子が抽出された。(4)看護者の援助に対するニーズは、不妊治療中は「誠意をもった温かい対応」「医師と話し合う時間の調整」、妊娠期では「誠意をもった温かい対応」「情報提供」で、末期には一般不妊治療群で「普通の妊婦として接すること」、高度生殖補助医療群で「胎児・新生児に関する情報提供」であった。 【結論】高度生殖補助医療群は妊娠初期の自尊感情が高く、切迫流早産や児の異常に対する不安が強いなど、他の2群とは異なった傾向を示すことから、各群の妊娠時期別の特徴を把握して支援する必要がある。
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Research Products
(4 results)