2007 Fiscal Year Annual Research Report
モジュール型精神障害者社会復帰促進研修プログラムの開発
Project/Area Number |
19659612
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
松枝 美智子 Fukuoka Prefectural University, 看護学部, 准教授 (50279238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安酸 史子 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (10254559)
中野 栄子 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (50207841)
安永 薫梨 福岡県立大学, 看護学部, 講師 (80382430)
安田 妙子 福岡県立大学, 看護学部, 助手 (50382429)
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Keywords | 精神看護学 / 看護教育学 / リハビリテーション / 研修プログラム / 継続教育 / 援助レディネス |
Research Abstract |
平成19年度は、精神科超長期入院患者の社会復帰援助レディネス尺度の作成を研究目的にしていた。しかし、前段階の、クライテリオン群と一般群の比較分析により、尺度項目を絞り込む作業が遅れたためパイロットスタディ、本調査共に未だ行っていない。当初、社会復帰援助で高い実績を上げている精神病院に所属する看護者(看護師、准看護師)をクライテリオン群、平均的な看護を行っている精神病院に所属する看護者を一般群として分析する予定であった。しかし、クライテリオン群の調査票回収率が20%に満たなかったため、もう1か所調査対象施設を増やし、合計3施設で調査を行った。10年以上精神病院に入院していた人の社会復帰援助を行った経験がある人をクライテリオン群、経験がない人を一般群として比較分析を行った。アンケートの配布数416、回収数は123で、回収率は29.5%であった。記述統計の結果、正規分布にはなっていなかった。また、天井効果、フロア効果のある項目はなかった。次に、精神科に10年以上入院していた人への援助の経験の有無により、項目ごとの有意差を分析した。統計手法はマンホイットニーのU検定を用いた。その結果、p>0.01、p>0.001水準で有意差があった項目が、176項目中93項目あった。しかし、有意差がなかった尺度項目の中には、研究者が経験的に重要と考えている項目が含まれている。また回収数が尺度項目に比して少ないことから、次のパイロットスタディまでは現行通りの尺度項目で調査をし、再度同様の分析を行って最終的に削除する項目を決定する予定である。因子構造の妥当性を見るために、因子分析(主因子法、プロマックス回転)を行い、13因子が抽出された。各因子のクロンバックα係数を求め、信頼係数を低下させている項目を削除する予定だったが、次のパイロットスタディまでは前述と同様の理由で温存することにした。クロンバックα係数が0.7以上の因子は、13因子中、12因子であった。 今後のパイロットスタディを関東圏内で無作為に抽出した精神病院の看護職者を対象に回収数500名規模で行い、尺度項目を100前後に絞る予定である。その後、尺度の妥当性を検証する本調査を回収数750名規模で行う予定である。
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