2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19672001
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Research Institution | 財団法人大阪市博物館協会 |
Principal Investigator |
小林 仁 公益財団法人大阪市博物館協会, 大阪市立東洋陶磁美術館, 主任学芸員 (00373522)
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Keywords | 美術史 / 俑 / 隋 / 唐 / 陶磁史 |
Research Abstract |
本年度は現地調査による隋唐時代の俑の実物調査、関連資料の収集と調査成果を踏まえたテーマ研究ならびに研究成果の公表などを実施した。 1.現地調査 (1)中国調査(1)(6月14日~22日)~北京市、遼寧省(瀋陽市)、河北省(石家庄市) 北京では北京芸術博物館で開催された"鞏義窯陶瓷学術研討会(シンポジウム)"に参加し、これまでの研究成果のうち初唐期の黄釉加彩俑についての研究発表を行った(事前に提出した論文は北京芸術博物館編『中国鞏義窯』華僑出版社、2011年)に掲載された)。また、遼寧省では蔡須達墓はじめ朝陽地区の初唐墓出土の俑の調査を行い、河北〓窯や河南鞏義窯との関連に関する新知見が得られた。河北省博物館では近年の出土品の調査を実施し、併せて写真撮影も行った。なお、シンポジウムや調査にあたっては現地研究者との活発な意見交換や学術交流も実施し、最新の研究状況や発掘情報なども得ることができた。 (2)中国調査(2)(12月5日~10日)~北京市、深〓市 深〓市では北朝石刻の展示品調査を行った。また、北京では近年リニューアルオープンした国家博物館において隋唐陶俑及び関連資料の展示品調査と撮影を行った。当初予定していた北京芸術博物館の「〓窯展」の参観調査は、開幕が急きょ延期になったため、実見できなかった。なお、本展に併せて後日出版された北京芸術博物館編『中国〓窯』(華僑出版社、2011年)には〓窯の俑に関する研究成果の論文が掲載された。 2.テーマ研究・研究成果の公表とその準備 河南地区や山西地区・遼寧地区の隋唐俑の産地・種類・組合せと様式変遷、流通などに関するする問題テーマ研究を実施した。研究成果については上記のシンポジウムでの口頭発表や書籍での論文発表などを行い、それ以外の成果についても、今後口頭発表や論文発表をすべく準備を進めた。
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Research Products
(4 results)