2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19684001
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
足助 太郎 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (30294515)
|
Keywords | 葉層構造 / Fatou集合 / Julia集合 / 共形的測度 / 臨界指数 / 特性類 |
Research Abstract |
本年度は当初の研究計画に沿って葉層構造のFatou-Julia分解や二次特性類の変形と射影構造の関連などについて研究を行った. 葉層構造のFatou-Julia分解は複素力学系におけるFatou-Julia分解やKlein群論における不連続領域-極限集合分解に対応する概念として導入され, 葉層構造の研究において有用と考えられる. 本年度は主にJulia集合に関する共形的測度(conformal measure)や臨界指数(critical exponent)について研究を行い, いくつかの結果を得た. また, 二次特性類の変形は横断的な射影構造と関連があることが知られているが, その理由に関して研究し, やはりいくつかの結果を得た. これらに関しては更に研究を進めた上で講演や論文として発表する予定である. 一方, 国内外の研究集会などに参加しそのいくつかにおいて講演を行った. 主なものは, 国際研究集会「VIII International Colloquium on Differential Geometry」(7月, サンチャゴ・デ・コンポステラ(スペイン))における講演, 研究集会「葉層の微分幾何とベルグマン核」(12月, 京都大学数理解析研究所)における連続講演である. また, 3月にはパリ11大学で講演を行い, 同大学のDeroin氏, Sibony氏らと議論を行った. なお, 上記「VIII International Colloquium on Differential Geometry」と「Niigata Workshop on Complex Geometry and Singularities」(2007年度, 富山)における講演についてはそれぞれ概説論文(査読付き)を報告集に執筆した(印刷中). 本年度の研究の遂行に当たり研究成果・資料の整理などのためにノートパソコンを購入したほか, 研究情報の収集のために各種刊行物を購入した.
|
Research Products
(5 results)