2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19685019
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
林 克郎 Tokyo Institute of Technology, 応用セラミックス研究所, 准教授 (90397034)
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Keywords | Mayenite / C12A7 / 水素化物イオン / プロトン伝導 / 還元剤 / X線回折 / 核磁気共鳴 / 元素戦略 |
Research Abstract |
12CaO・7Al_2O_3(C12A7)結晶の応用範囲の拡大、資源として豊富なありふれた元素からなる材料の見直し、安定な酸水素化物の一般的な認知、効率的な電子放出材への応用展開を目指して、H^-、電子ないしは、他の活性陰イオン化学種を包接する、無機微構造結晶の開拓を狙っている。 以下の成果について出版もしくは公開した。1)ケージ内のイオンが全てH^-イオンに置換された、[Ca_<24>Al_<28>O_<64>]^<4+>-4H^-の合成と、^1H核の高分解能固体核磁気共鳴法と放射光X線回折法、理論計算グループによる評価。2)Caが完全にSrに置換されたS12A7結晶粉末の合成とそのケージ内に閉じ込められた酸素ラジカルの状態。(今後、先年度に確立した還元プロセス炉を用いて、H^-イオン及び電子の導入の検討していく。また、陰イオンを包接する類似の構造を持つ化合物に対しても同様の検討を行い、一般化を行いたいと考えている。)3)塩素添加C12A7および[Ca_<24>Al_<20>Si_8O_<64>]^<4+>・12Cl^-の化学式を持つワダライトにおける、湿度に対する高い感度を持つ表面水素イオン伝導。 また、H^-およびe^-を包接したC12A7結晶を水中に溶解させることで、高い還元性を発揮できる事を明らかにした。この機能性を、実用的な共同研究へと発展させている。
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