2008 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスケールULSIデバイスのためのミクタミクト合金電極・配線の創成
Project/Area Number |
19686004
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
近藤 博基 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 助教 (50345930)
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Keywords | アモルファス / ミクタミクト / 微結晶粒 / 遷移金属窒化物 / 価電子帯スペクトル |
Research Abstract |
結晶粒の配向や合金組成といった結晶構造のばらつきに起因する仕事関数のばらつきを生じないゲート電極材料として、ミクタミクト構造(アモルファス層と微結晶粒の混合状態)を有する遷移金属(TM)-Si-N配線・ゲート電極の開発を行っている。本年度は反応性スパッタリング(N_2/Ar混合雰囲気、室温)によって形成した、高窒素組成のHf-Si-Nの結晶構造と電気的特性について詳細に調べた。高N_2濃度のスパッタリング雰囲気で形成したHf-Si-Nでは、四探針法による抵抗率の測定において電流が流れず、抵抗率が測定出来なかった。そこで、Pt/HfSiN/Ptのキャパシタ構造を作製し、抵抗率を測定した。700℃以上で成膜後熱処理をした高窒素組成HfSiNでは、抵抗率が10^8μΩcm程度と極めて大きい。一方で、成膜直後や、500℃で成膜後熱処理をした高窒素組成HfSiNでは、ショットキー的な非線形の電流-電圧特性が観測された。更に500℃で成膜後熱処理をした高窒素組成HfSiNでは、電流-電圧特性においてヒステリシス特性が観測された。このヒステリシス特性は印加電圧の極性に応じてループ方向が変化し、また電流値は電極面積に比例する。これらの特性は、ReRAMとして知られている抵抗変化メモリの内、ショットキー型と呼ばれる金属/酸化物半導体の界面特性と同様である。一方、XPSおよびXRD測定より、高窒素組成HfSiN膜中では半導体的な性質を有するHf_3N_4が形成されていることがわかった。これらの結果から、Hf_3N_4および、Hf_3N_4を含んだHfsiNは半導体的な性質を有することが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)