2008 Fiscal Year Annual Research Report
ルーフポンドを用いた近赤外放射エネルギーの制御と有効利用
Project/Area Number |
19686035
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
吉永 美香 Meijo University, 理工学部, 准教授 (70295624)
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Keywords | 太陽エネルギー / 分光放射 / ルーフポンド / 太陽熱利用 / クールルーフ |
Research Abstract |
研究の目的と平成20年度の実施計画 ルーフポンド表面では赤外線の吸収による顕熱除去効果のほか, 蒸発潜熱による冷却効果や大気放射冷却効果もあるため, 季節や時刻における最適制御のためには, 熱収支のプロセスを正しく知ることが重要である。提案するルーフポンドでは, 既往のクールルーフ技術と比較して, 季節や気候による日射熱排除量の制御が容易である, 特殊な装置を必要とせず, パラペットを利用した既存建築物への普及が期待できるなどの優位性があると考えられる。 平成20年度には, ルーフポンドの試験体を用いた屋外実験を行い, 蒸発潜熱量, 日射吸収及び透過量などについて, 詳細な実験データを得ることに主眼を置いた。 平成20年度研究実績の具体的内容 H20年度には, 光透過型ルーフポンドとして, 12mm厚さのフロートガラスを用いたルーフポンド試験体を作成し, 夏期における熱収支(四成分放射量, 蓄熱量, 蒸発潜熱量, 対流熱量)を精密に実測・分析した。ルーフポンド試験体は自重が大きく, 重量による水分蒸発量測定が困難であったため, ルーフポンド試験と並行して, 濾紙蒸発法による物質移動率と風速との関係式の推定実験を行った。また実験体と測定機器の形態係数を考慮した実測結果の補正も行い, 精度の高い結果を得た。また, ルーフポンドの水量(水膜厚さ)を変えて日射透過率等への影響を検討した結果, 水膜が10mmと薄い場合でも, 水とガラスの吸熱による遮熱効果が得られることが分かった。
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Research Products
(3 results)