| Research Abstract |
組み込み機器の通信セキュリラィの確保のため, IPSec, SSL(Secure Socket Layer)やTLS(Transport Layer Security)といった暗号処理を伴うシステムが増え, 組み込み機器に高い(暗号)処理能力が求められている. これに対処するため, 専用のハードウェア暗号処理モジュールをもつNP(以降, 暗号モジュールを持つNPを適宜CNP呼ぶ)が普及してきている. 当該研究では, 最終目的として, 一般的に広く利用されている暗号ライブラリであるOpenSSLといった標準的な暗号ライブラリへの接続を効果的に行うための暗号ミドルウエアの実現をCNP上で目指している.
本年度, 当該研究では, 前年度に引き続き, 専用のハードウェア暗号処理モジュールをもつCNPの調査, その開発環境の調査・構築を行った. その上で, 2つのCNPを選定し, その利用方法の調査や開発環境の構築を行った. また, その際に, システムの解析も行った. 特に, 開発環境の整備やベースとなる基盤ソフトウエアを準備した. また, 研究計画に基づき, 本年度, 当該研究では, CNPとしてIXP425を搭載した実験用ボードをターゲットとし, その上で暗号ミドルウエアの基本設計と行い, Linuxのカーネルモジュールとしてプロシタイプの開発を行った. その結果, OpenSSLの処理の一部をIXP425の暗号モジュールにオプロードする試みも成功し, 今年度における一定の成果をあげることができた.
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