2007 Fiscal Year Annual Research Report
時空間光変調素子を用いたサブフレームレート高速ビジョンの研究
Project/Area Number |
19700171
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山本 健吉 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 助教 (10403586)
|
Keywords | 時空間光変調 / ビジョンシステム / 振動計測 / 露光制御 / 高速度撮影 |
Research Abstract |
本研究は,研究代表者が有する高速ビジョン技術および時空間光変調素子を用いたビジョンシステムに関する研究開発実績を基に,画素レベルでの高速な時空間光変調制御を可能とするDMD素子を用いて,イメージャのフレームレートを超えた実時間画像処理を実現するサブフレームレート高速ビジョンシステムを構築し,その有効性をアルゴリズム及び実システムの両面から検証し評価することを目的としている.以下に平成19年度の研究成果を述べる. A)高周波振動分布イメージングアルゴリズム1)画素毎に異なる周波数での光シャッタを行うことを想定し,画素に対応した周波数フィルタを構成した.2)周波数成分を抽出するための信号アルゴリズムを導入した.3)イメージャおよびDMD素子の全画像領域について,3×3画素のブロックに分割した上で,ブロック内の各画素で周波数の異なる高速光シャッタリングに基づくフイルタを構成した.4)ブロック毎に周波数の異なるフイルタからの複数の出力値を選択した上で,適切な重み付けをすることでブロック単位毎に任意の周波数成分に対する振動イメージングを行うアルゴリズムを提案した. B)広ダイナミックレンジイメージングアルゴリズム1)イメージャに対して,露光時間と輝度値の対応関係を示す感度曲線を求め,近似曲線モデルを構築した.2)3×3画素毎の分割されたブロックに対し,画素毎に露光時間の異なる多重露光撮像を行い,各画素の輝度値についてイメージャの感度曲線を利用して輝度飽和のない画像を出力する,広ダイナミックレンジイメージングアルゴリズムを提案した.3)DMD評価ボードを用いて,画素毎に異なる露光時間制御する場合について,それぞれの画素毎に得られた各ブロックについての輝度値と露光時間の関係が,イメージャの感度曲線に対応することを確認した. C)実時間多重フレームストラドリングアルゴリズム1)3×3画素毎に分割されたブロックにおいて,画素毎にタイミングの異なる短時間露光を行うことで,ブロックレベルで高フレームレートの輝度値を取得可能とするアルゴリズムを導入した.2)ブロック毎に,画素レベルでのフレームストラドリングを画素毎に異なる露光タイミングを制御することにより実現し,そのフレーム間の得影時間間隔をブロックレベルで多重化し,フレームサイクル時間以下での任意の間隔を選択可能とする多重フレームストラドリングアルゴリズムを提案した.3)画像内において運動する対象について,画素レベルでの輝度変化に基づき,画素毎に適切な撮影時間間隔を自動決定する画素レベルフレームストラドリングアルゴリズムを提案した. D)DMD制御ボードの動作確認1)提案した各種アルゴリズムを検証するためのDMD制御ボードの動作確認を行った.DMD素子とイメージャ画素毎に1対1で対応するための光学系の設計を行った.
|
Research Products
(3 results)