2009 Fiscal Year Annual Research Report
知覚・認知に基づく抽象図形の感性情報データベースの開発
Project/Area Number |
19700212
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
山口 由衣 Shimadzu Corporation, 分析計測事業部産学官・プロジェクト推進室, 一般 (00442765)
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Keywords | 実験系心理学 / 感性情報学 / 図形 / デザイン / 知覚・認知 |
Research Abstract |
本研究は、知覚・認知特性に基づいた、コンセプト(感情・印象)を含んだ標準化図形データベースの開発を目的とした。ここでは印象を含んだ図形の知覚・認知特性を明らかにし、これを基盤としてコンピュータによって図形を発生し、生成された図形を用いて心理学的な実験を行った。最終的に、標準化した図形データベースを構築した。本年度の成果は以下の3点である。(1)昨年度までに確立した図形の基本生成法によって作成した図形を用い、心理学的な実験(潜在的類似判断課題)を行った。これにより、図形の類似判断を行う際、複雑性という知覚・認知特性が他の特性より優先的に処理されることが示された。(2)コンセプトを含んだ手描き図形を生成し、この図形を用いて心理特性を評価・標準データとした。(3)これまでの成果を統合し、コンセプト(感情・印象)を含んだ図形のデータベースを作成した。本データベースには図形の知覚・認知特性のデータが含まれており、求める条件の図形を様々な条件で検索することが可能である。また、これらの図形と心理的特性を比較できるよう、印象を喚起する画像の収集も行い、同一データベース上にその基本特性を蓄積した。本データベースには図形および有意味画像、無意味画像を含んでいることから、求める印象を含む図形と画像が同時に検索できる仕組みになっている。本データベースを用いることにより、心理実験において刺激選定を補助することが可能となった。さらには、本データを用いてコンセプトに合ったデザイン画などを作成することが可能となる。
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Research Products
(4 results)