2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19700266
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
藤井 亨 Fukuoka University of Education, 教育学部, 講師 (50432901)
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Keywords | ウェーブレット / 関数データ判別 / 統計的モデリング / 非線形構造 / モデル評価 |
Research Abstract |
データ適応的かつ信頼性の高い統計的モデリングの手法を開発し、複雑な非線形構造を内包する高次元データに基づく現象解明に有効に機能するものへと発展させることを目指し、本年度は3つ以上の異なる群に分類される高次元データの特徴を、個々のデータに内在する関数構造として抽出し、既存のデータ集合からそれらの特徴を学習することにより将来得られるデータの効率的な判別を行う問題に焦点を当てた。局所適応性に優れるウェーブレットに基づく関数表現と多群を識別するロジススティックモデルを組み合わせることでこの問題を定式化できた。また提案する手法の特徴としては次が挙げられる。 1 判別問題の対象となる高次元データとして、一定区間内の互いに異なる観測時点列からなる複数個体のデータ集合を考えており、ここに観測時点が等間隔でない問題に対するウェーブレット多重解像度解析に基づく非線形回帰推定の手法を応用している。 2 データの関数化表現を求める段階と、関数化されたデータ集合に対するロジスティック判別モデルを推定する段階の2段階で行なう方法を提唱しており、さらに関数化データの複雑さの決定および判別モデルの予測性能向上のために情報量およびベイズ理論に基づくモデル評価基準を提唱している。 この手法を数値実験および発音データの識別に適用した結果、B-splineやFourier級数による関数データ化ならびに他の判別手法と比較して高い予測性能が得られた。この結果を論文としてまとめ、現在投稿中である。今後さらに応用研究を推進し、学会等で発表することを目標とする。
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Research Products
(1 results)