2008 Fiscal Year Annual Research Report
実験動物由来ヘリコバクター属菌の病原遺伝子検索と簡易診断への応用
Project/Area Number |
19700374
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Research Institution | Central Institute for Experimental Animals |
Principal Investigator |
篠原 晴香 Central Institute for Experimental Animals, 実験動物研究部, 研究員 (60414067)
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Keywords | 感染症 / 微生物 / マイクロアレイ / 動物 |
Research Abstract |
1.血病原遺伝子群からのターゲット遺伝子の選出 病原遺伝子群HHGI1の中で、ヘリコバクター以外の菌で病原遺伝子とわかっているものと類似している遺伝子13個についてprimerを作製し、現在当研究所で保管してある菌株6種類(H. hepaticus(Hh), H. bilis(Hb), H. muridarum, H, rodentium, H. cholecytus, H. cinaedi)とH. Typhlonius凍結乾燥菌(CCUGから分与)のHelicobacterrについてPCRを行った。Hb、Htは病原性が報告されていることからPositive bandの存在が期待されたが、結果はHhのみpositiveとなり、有用なターゲット遺伝子を選出できなかった。 2.蛍光ビーズマイクロアレイシステムの系の確立 プローブの特異性を上げるため、新たなターゲット遺伝子の選出を行った。 1)gyrβの検討 上記の7種類のHelicobacterからDNAを抽出し、gyrβのuniversal prime(SATOSHI YAMAMOTO, Mar.1995)と16SrRNA primerを用いてSequenceを行った。それらのgenetic distanceを系統樹によって比較した結果、gyrβの特異性の高さが証明された。この配列を元にHh gyrβ primerを作製し、糞便から抽出したDNAで16SrRNA領域のPCR positiveとなったサンプル100検体についてPCRを行った。結果は3/100でpositiveとなった。このことから、gyrβはコピー数が少ないのではないかと考え、糞便でのスクリーニングに向かないことから他のhousekeeping geneを調べてみることにした。 2)atpD, scoB, glnA, recAの検討 Nadia Maggi, 2001より、atpD, scoB, glnA, recAの4つを選択した。これらの遺伝子の実験動物由来Helicobacter属の配列がデータバンクにあまり登録されていなかったため、Hh, Hb, H. pyloriの配列を比較してprimerを作製した。そのprimerを用いて現在他のHelicobacterの配列を解読中である。
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