2008 Fiscal Year Annual Research Report
精密重合を用いた細胞内動態可視化モニタリング材料の創製
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19700401
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松野 亮介 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特任助教 (00436536)
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Keywords | ナノバイオ / ナノ材料 / 可視化 |
Research Abstract |
本研究は、細胞内動態可視化モニタリング材料の創製に向けて、1) 量子ドット標識法および2) DNA結合状態の可視化・定量化を目指したFRET観察法の開拓を目標テーマに掲げている。1) 量子ドット標識法に関しては、リビングラジカル重合法である可逆的付加開裂連鎖移動重合(RAFT)用の開始剤を合成した。種々のRAFT剤を合成した結果、界面活性効果を付与したRAFT剤により量子ドットを可溶化し、水溶液中へ分散することが可能であった。通常の界面活性剤と比較しても可溶化率に遜色はなかった。RAFT剤からは生体親和性の2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)ポリマーを合成することが可能であり、水溶液中でミセルを形成した。MPCポリマーで量子ドットを内包、被覆した場合、蛍光特性は維持されたままであり、表面の性質に対応して細胞内には取り込まれなかった。ミセルの表面に膜透過ペプチドを固定化し細胞内の取り込みを可能にした粒子の詳細は現在解析中である。 2) DNA結合状態の可視化・定量化を目指した蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)観察法の開拓に関しては、まず、RAFT重合法によりpH応答性セグメントとしてpKaが7.3付近に存在するジエチルアミノエチルアクリレート(DEA)とMPC、疎水性部、FRETアクセプター蛍光色素固定部位を有する両親媒性共重合体を合成した。ドナーである量子ドットを共重合体にコアとなるように内包し、粒子表面へFRETアクセプター分子を固定化した。作製した粒子を異なるpH(5.0-7.4)の緩衝溶液に添加すると、pHに応じてpH応答セグメントの鎖長が伸縮するためFRET効率が変化し、異なる蛍光スペクトルを示した。これは、エンドサイトーシスで生じる微小なpH変化が検出可能性を有している。細胞内での観察には至っていないが、量子ドットラベルしたDNAを用いることによりその詳細解析に適用できると考えられる。
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Research Products
(7 results)