2007 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニティダンスにおける共創プロセスについての研究
Project/Area Number |
19700492
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Research Institution | Nagoya University of Arts and Sciences |
Principal Investigator |
林 麗子 Nagoya University of Arts and Sciences, ヒューマンケア学部, 助手 (10410896)
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Keywords | コミュニティ / コミュニケーション / 身体 |
Research Abstract |
本研究では、「コミュニティ」概念の変遷に伴う「共に踊ること」の今日的意義について日英において実践調査を行い、さらに身体表現による共創プロセスについての分析を試みる。具体的には、(1)国内外におけるコミュニティダンスの実践について調査し、文化社会的背景をおさえた上で、その社会的役割や問題点について統括すること(2)コミュニティダンスの実践場面における共創プロセスを分析し、身体表現によるコミュニケーション機能について検討すること(3)ワークショップを実践し、省察および動きの分析をすることで、ワークショップファシリテーターに必要な身体性や専門的技術について言及することを目的としている。 平成19年度の研究実績としては、まず、英国WalesおよびLondonにおけるコミュニティダンスの実際について、現地へ赴き情報収集と文献収集を行った。Walesでは、 Community Dance Walesが主催するコミュニティダンスファシリテーターを対象としたサマースクールに参加した。現地での実践家達は文化政策の中で保護されながら活動しているように見受けられたが、各々には葛藤や信念があり、それらについて討議することができたことは、研究を進める上でも非常に有意義であり、自身の実践活動や研究の方向性について改めて見直す機会を得た。一方、国内において京都を中心としたフィールド調査を開始したが、日本においては、「コミュニティダンス」に類する概念やその認識は明確に浸透せず、また実践家達も各々に点在しながら活動している状況のようである。しかしながら、「コミュニティダンス」的な活動は継続的に生まれ、それがあるコミュニティには着実に根付いてきているようでもある。この現状は、英国におけるコミュニティダンスの萌芽期との類似を示唆するが、今後の発展については、各国の歴史的、文化的背景や国の文化政策と絡み合いながら、独自の方向へと進むように推察される。 今後、詳細についての分析と考察を行いながら、これらの統括を行っていきたい。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Dance/Movement Therapy for Children in Japan2007
Author(s)
SAKIYAMA, Yukari
Organizer
American Dance Therapy Association the 42nd Annual Conference ‘The Thirteenth International Panel Dance The rapy with Children throughout the World
Place of Presentation
Brooklyn Bridge, New York
Year and Date
2007-09-29
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