2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19700508
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
山門 一平 Tokai University, 医学部, 助教 (20328157)
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Keywords | 関節 / 運動動態 / ひずみ / 関節可動域 / モデル化 / 靭帯 / バイオメカニクス / 生体 |
Research Abstract |
本年度は継続して、靭帯部でのひずみ計測データ、セミマクロ的関節靭帯の線維方向と強度に関するデータを蓄積・分析した。 正常人における関節可動域を実際に計測する一方で、計測された靭帯の微小なひずみデータからダイナミック生体データを見立てられるような検討を行った。これにより、元来行われた体表からの観察と、実際得られた内部のデータとの相互関係の検討を現在も継続している。生体からの関節可動域計測は、上下肢の主要な関節で、肩関節、肘関節、股関節、膝関節、足関節を主として、その他の関節においても計測を行った。 関節靭帯と同時に、関節を構成する骨と骨格筋の動態についての検討も行った。ラットの下肢を用いて、膝関節における構造と筋の収縮特性を見出すために、今年度は萎縮筋のモデルラットを用いた。実験的に萎縮モデルの筋の量的縮小と骨重量変化から、膝関節に対する負荷を計算し、コントロールラットとの比較を行った。次年度は引き続き、肥大筋とコントロールラットとの比較検討を行う予定としている。 本年度までの成果として、運動時における関節局所である靭帯の動態がある程度明確となり、さらに関節構成組織である骨と筋の関係を総合的に分析した関節のバイオメカニクスが徐々に明らかとなってきた。以上の研究により、従来までの線と点で行うバイオメカニクスよりも詳細で再現性・信頼性の高い研究をさらに検討しより複雑な関節可動の個体的なモデル化を試みる。
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