2008 Fiscal Year Annual Research Report
フィードバック制御を用いた身体活動量測定と健康の量反応関係
Project/Area Number |
19700548
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
高橋 信二 Tohoku Gakuin University, 教養学部, 准教授 (50375482)
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Keywords | 身体活動量 / 加速度センサ / 酸素摂取量 / メタボリックシンドローム / 時定数 |
Research Abstract |
平成20年度では, 研究代表者が開発した, 酸素摂取量の動的特性を考慮した身体活動量の測定方法(Feedback control system method : FSC法)の妥当性を検証した. 平成20年4月より平成21年3月まで運動教室を開催し, 中高齢者24名の形態(体重, 腹囲, 体脂肪率), 文部科学省新体力テスト, 血液成分, 心理的健康度を教室参加前後で測定した. また, 加速度センサにより身体活動量を継続的に測定した. 加速度センサによる身体活動量は, 従来の評価方法(回帰法)とFSC法の2つの方法により測定された. 運動教室参加前後の健康状態の変化と回帰法とFSC法により測定された身体活動量間の量反関係は相関分析により分析された. 健康教室参加者の健康状態は, 体力, HDLコレステロールなどを中心に有意に改善した.また, 回帰法とFSC法による身体活動量は, FSC法の値が有意に高い値を示した. 非定常状態での酸素摂取量(エネルギー消費量)を考慮しているFSC法の特性が反映された結果であると判断することができる. 一方で, 健康状態の変化に対する回帰法(r<0.41, P>0.05)とFSC法(r<0.41, P>0.05)の相関係数はともに有意な値を示さなかった. 身体活動量と健康状態間の関係には, 変量効果としての個体内分散成分が大きいことが原因と考えられた. 以上の結果より, FSC法による身体活動量の評価は回帰法によるそれよりも正確である可能性があるものの, 健康状態の変化を妥当基準としてFSC法の妥当性を検討するためには, より大標本での検討が必要になると考えられる. 平成21年度は, より多くのデータを収集する.
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Research Products
(3 results)