2008 Fiscal Year Annual Research Report
若年成人女性の身体的・精神的ストレスと骨密度・骨関連生理機能の縦断的比較検討
Project/Area Number |
19700571
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
飯田 忠行 Fujita Health University, 医学部, 講師 (50290549)
|
Keywords | 身体的負荷 / 精神的負担 / 女性ホルモン / 骨密度 / 不安 / 骨形成 / 骨吸収 / ストレス |
Research Abstract |
看護学実習を身体的負荷および精神的負担として、女性の骨関連生理機能にどのような影響を及ぼしているかを明らかにする。看護学の実習前、実習中と同一の被験者に対して観察研究を行う。病院実習の作業負荷を曝露として考えるため、測定時において昨年度は実習前、今年度は実習中の学生を対象とした。 現在、H大学看護学科に在学する学生14名の実習前と実習中の調査が終了している。H大学看護学科の被験者には、Hologic社 : QDR-4500を用いて腰椎・大腿骨頸部の骨密度測定を行った。それぞれの実習前・実習中の平均値は、腰椎 : 前0.983(0.066)g/cm^2・中0.987(0.074)g/cm^2、大腿骨頸部 : 前0.787(0.109)g/cm^2・中0.770(0.104)g/cm^2、大腿骨 : 前0.847(0.094)g/cm^2・中0.874(0.090)g/cm^2であった。各学生に対して、性格テスト(YG)、不安状況調査(STAI)を行った。STAIの平均値は、状態 : 前46.3±8.1・中52.3±8.9で有意な差が認められ(p=0.007)、特性においては前46.1±8.2・中48.5±9.1で有意な差は認められなかった(p=0.064)。STAIの状態不安の項目が、実習前に比較して実習中に有意に高値を示したことから、臨床実習において看護学生の不安感が上昇していることが示された。また、YGとSTAIの相関において、気分の変化・神経質・攻撃的・情緒不安定・社会的不適応で有意な相関を示した。 引き続き実習中の採血を行い、1. 若年層における筋骨格系の作業負担が骨形成・吸収マーカーに与える影響と2. 実習におけるストレスが女性ホルモンに与える影響を明らかにしていく。
|