2008 Fiscal Year Annual Research Report
授業後の5分間で視聴可能な、学習者中心の視点を取り入れた授業ふり返り支援システム
Project/Area Number |
19700626
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中島 平 Tohoku University, 大学院・教育情報学研究部, 准教授 (30312614)
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Keywords | 授業振り返り / 授業改善 / クリッカー / 授業撮影 / 授業実践 / ファカルティ・ディベロップメント / 授業内コミュニケーション / 国際情報交換 |
Research Abstract |
平成20年度の研究成果として、論文誌5件、国際会議発表2件、国内会議発表6件があった。 主要な研究成果の具体的な内容としては以下が挙げられる。 ・大学院学生のためのティーチング向上を目的とした授業実践の中で、本研究で提案したシステムを教育プログラムと共に使用することにより、効率的・効果的に授業能力を向上させるのに貢献できることを示した。例えは本システムは30分の模擬授業に対して3, 4分で授業映像を用いた授業の振り返りを可能にし、システムの使用によって学生の学習は阻害されなかった。 ・本研究で提案したシステムを用いることで、学習者の記憶が高進することが示された。具体的には、学習者自身が「興味深い」と感じた点において、リモコンを用いてフィードバックを送ったグループは、送らなかったグループに対して、授業終了3ヶ月後のテストで、有意に高いスコアを記録することがわかった。特に、宣言的知識の学習に効果があることがわかった。 ・本研究で提案するシステムは、復習やeラーニングに対して効果的・効率的な授業映像コンテンツの作成が可能であることを示し、また、大人数講義における授業内コミュニケーションを促進する効果があることを示した。他にも、コミュニケーション力育成のために汎用的に使用可能であることが示唆された。 これらの成果から導き出される本研究の意義は以下の3点である。本研究は、効率的・効果的な教育改善の方法を提供する。また、大人数講義における教員-学生間コミュニケーションや学生間コミュニケーションを促進する。さらに、プレゼンテーションを始めとした一般的なコミュニケーション力育成に効果的に利用可能である。
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Research Products
(11 results)