2008 Fiscal Year Annual Research Report
3次元規則構造を有する有機2層自己組織化膜の作成と機能化
Project/Area Number |
19710102
|
Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
池田 太一 National Institute for Materials Science, ナノ有機センター, 研究員 (90450296)
|
Keywords | 自己組織化膜 / 超分子科学 / ポルフィリン / チオフェン / ロタキサン |
Research Abstract |
アルキル鎖修飾ポルフィリンを合成し、グラファイト基板上での自己組織化膜の形成を走査型トンネル顕微鏡(STM)で測定した。アルキル鎖修飾ポルフィリンはラメラ状に配列し、STM像からポルフィリンの分子構造がはっきりと確認することができ、ストラップ部位に導入したフェニル基も確認することができた。亜鉛イオンをポルフィリンに配位させることでポルフィリンの構造を堅くすると、STM 像が安定するとともに、基板に対する吸着力が向上することを確認した。このような組織構造を機能化するために、テトラチアフルバレン(TTF)を修飾した配位結合型超分子ポリマーの作成を行った。TTF修飾2官能性配位子と鉄イオンを混合することで、紐状の高分子が形成することを原子間力顕微鏡により確認した。さらに、チオフェンと電子受容性シクロファンからなるロタキサン分子の合成を試みた。その過程で電子受容性シクロフアンとチオフェンオリゴマーが溶液中、固体中で包接錯体を形成することをX線結晶構造解析により確認した。チオフェンにエチレングリコール鎖を導入し、電子受容性シクロフアンと包接錯体を形成させた後に、エチレングリコール鎖末端の水酸基に嵩高い置換基を導入することによりロタキサンの合成に成功した。ロタキサンのX線結晶構造解析にも成功し、エチレングリコール鎖とシクロファンが水素結合をしていることを確認した。さらにロタキサンの蛍光特性、電気化学的特性に関しても解析を行った。
|
Research Products
(15 results)