2008 Fiscal Year Annual Research Report
DNAナノ構造体を鋳型として用いる微粒子表面の超精密修飾技術
Project/Area Number |
19710107
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
鈴木 健二 The Institute of Physical and Chemical Research, 前田バイオ工学研究室, 訪問研究員 (40415196)
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Keywords | DNA / ナノ粒子 / ハイブリダイゼーション / ナノ構造 / 自己集合 / 表面 / 鋳型 / テンプレート |
Research Abstract |
本研究の目的は、微粒子表面に、多種類のDNA分子を、任意の数と相対的位置関係で、効率良く修飾する技術の開発にある。微粒子表面上にDNAを精密に修飾することができれば、 DNA相補鎖間でのハイプリダイゼーションを利用して、微粒子の自己集合を完全に制御することができるようになると期待される。この技術は、原理的には様々な微粒子に適用できる汎用性の高い修飾技術であるため、将来フォトニッククリスタルや量子ドットデバイスの製造に利用できる可能性がある。 具体的には、DNAナノ構造体を鋳型として利用する微粒子表面へのDNA固定化技術の開発に取り組んでいる。本年度は、昨年度開発に成功した、一つの金ナノ粒子表面に、2つの異なるDNA分子を選択的に固定する技術を論文発表、学会発表するため、より詳細なデータを収集した。特に、一つの金ナノ粒子表面に固定されたDNAの数を、長いDNAとのハイプリダイセーション無しで分析するための電気泳動条件を明らかにした。これによって、長いDNAとのバイプリダイゼーション無しで、一つの金ナノ粒子に2つのDNA分子選択的に固定できていることの直接的な証拠を得た。また、本手法が30nm金ナノ粒子だけでなく、5nm金ナノ粒子にも適用できることを実証した。これらの結果と昨年度得た透過電子顕微鏡データを元に論文投稿(2009/02/13)した。また、2009/03/28に日本化学会第89春季会で本技術について学会発表する予定である。
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