2008 Fiscal Year Annual Research Report
テロリズム攻撃に対する効果的な危機対応を可能とする国民保護対応支援システムの開発
Project/Area Number |
19710143
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
浦川 豪 Kyoto University, 生存基盤科学研究ユニット, 助教 (70379056)
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Keywords | 危機対応 / 情報処理 / GIS / テロリズム攻撃 / 危機対応業務分析 |
Research Abstract |
平成20年度は前年度の成果をもとに研究の最終成果物としてテロリズム攻撃に対する効果的な危機対応を可能とする国民保護対応支援システムの開発を行った。本システムは, どのようなハザードであっても危機発生に対する危機対応ととらえ, いつも同じ標準的なやり方で危機対応を実行することができる仕組みである一元的な危機管理システムに基づき, 危機対応を効果的に実行するための実務者間の状況認識の統一を支援するツールとして位置づけた. 本システムの要件定義は以下である. (1)異変を覚知し, その原因を迅速に推測できること, (2)事態の発生場所と関連する情報を検索できること, (3)各関連機関の対応状況を登録できること, (4)対応状況を最新の情報に更新できること, (5)対応の状況等登録した情報の履歴管理ができること, (5)点発生一現場型の危機対応を効果的に実施するための情報処理が可能であること, (6)実務者が共有する情報様式を作成できること, (7)隣接する地方公共団体や各関連機関と情報共有できることを要件定義とし開発した. 実務者の状況認識の統一を図るために地図は重要な情報となり, GIS(地理情報システム)を基盤としたシステム開発を行った. 必要とする情報の検索, 対応状況の登録, 区域形成と空間に基づく被害等の見積もり等の機能を実装しており, 危機対応本部の情報担当(班)が実施する情報処理業務を効率化するとともに, 各関連機関との情報共有を容易にするものである. また, 本システムの構築プロセスにおいて自治体実務者からのフィードバックを受け, 訓練への活用等現場での実践的な利用が見込まれる.
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Research Products
(1 results)